動物業界のお仕事:畜産資材の営業職(木村農産商事)

「いきもののわ」6月の特集では、いろいろな「動物業界のお仕事」を紹介していきます!

今回は、畜産資材の専門商社で営業をしている秦さんに、1日の業務や就職までの経緯、この仕事を目指す人へのアドバイスなどをお聞きしました!

写真:木村農産商事の秦さん

私の担当業務は、牛、豚、鶏などにかかわる資材・機器を仕入先より購入して、得意先に販売することです。

午前中は、得意先より電話やメール、FAXなどで問い合わせに対応します。特に電話で問い合わせが来ることが多いため、積極的に対応をします。

午後は、仕入先に問い合わせをかけた商品のお見積書や資料を作成して、得意先に回答します。来社した仕入先の担当者から商品の説明を受けて、商品の使い方を学ぶこともあります。出張では農家に訪問することが多いです。

200社以上ある仕入先の中から、その生産者の方に一番適した商品を探して提案し、生産者の方から感謝の言葉をもらった瞬間に、仕事のやりがいを感じます。いつも口にしている、卵や牛乳、お肉に自分がかかわっていると思うと仕事に誇りを感じます。

小さなころから動物が好きで、大学では動物資源科学科でウズラの研究をしていました。動物にかかわる仕事をしたくて教授に相談したところ、当社を紹介いただきました。当時の自分にとっては、畜産はまったく想像のつかない業界だったため、自分が畜産業界で仕事をするとは思っていませんでした。

私は就職してから養豚に興味をもち、ときにはお客様から教えていただきながら、豚の飼養形態や生理学を学びました。器具や機材を売るためには、製品知識だけでなく、豚の気持ちや快適な環境を考えることが大切です。自分が選んだ製品が見事にマッチしてお客様に喜ばれると、うれしく感じます。

写真:自分の選んだ製品がお客様に喜ばれるのがやりがい

商社での仕事には、顧客の要望を吸い上げて、数ある仕入先からベストな商品を選ぶという大事な役割があります。また、畜産業界は特殊な商品を扱う小規模なメーカーも多いため、その商品をしっかりと売ることでメーカーを支えるという役割もあります。

このように、人と人とのつながりを大事にしなければならない仕事なので、人と話すことが好きな人や、おせっかいなくらい周りのことを気にする人が向いていると思います。あえて勉強をしなくても、仕事をしているうちに知識が勝手に蓄積されていくことも多いですよ。

写真:人とのつながりが大事な仕事

秦悠人(はた・ゆうと)
木村農産商事株式会社 特品部