日本人なら非常に親しみのあるメダカ! 近頃、メダカを目にする機会はありますか?
実は近年、観賞魚を飼育する市場で、「改良メダカ」というものに熱い視線が注がれています!
改良メダカとは?
熱帯魚や金魚などで行われるように、品種改良によって作出されたメダカのことです。
体の色が赤だったり黒かったりするだけではなく、ミニチュアの鯉のようなメダカもいれば、マリアージュ系やリアルロングフィン系と言われるヒレが伸びたベタ、グッピーのような見た目のものまで、様々なメダカが存在しています。
下記に、ほんの一例をご紹介します。
メダカの楽しみ方
飼育場所
屋内・外でも水温を気にせず飼育できることも、始めやすい理由かもしれません。
メダカは、熱帯魚のようなヒーターで温度管理をしないと生きられない魚ではなく、本来は日本の小川に生息しているので、特別な器具がなくても飼育できます。
もちろん、冬場は体内システムが越冬モードになり、活発に動くような事はなくジッと春を待つライフスタイルです。
室内での飼育であれば、完全に越冬モードになるような低水温にもならず、年中楽しめます。
餌やり
観賞魚を飼育していて1番の楽しい時間ではないでしょうか?
餌は、ホームセンターや100円ショップで売っているものから、専門店や養魚場で使う目的に作られた高栄養の人工餌など、多種多様な物が手に入ります。
自らミジンコやワムシなどの小さな動物プランクトンを培養して与えるような、上級者もいます。
これはこれでハマると面白いのですが、何を育てているのか、我に返るとわからなくなっていたりします。
産卵や繁殖
4~10月くらいまでの水温になると、コンディションが良いペアが揃うと、毎朝のように交尾をし、メスがお腹に卵を抱き始めます。
それを水草やフィルターなどに一粒ずつ擦り付けていきます。
きちんと受精していれば、数の子のような卵を毎日数十個ペースで産卵してくれます。
本気で繁殖を行うのであれば、専用の産卵床が便利です。
これらの卵は約1週間から10日で孵化し、小さな赤ちゃんが誕生します。
こうしてメダカが増えていくのも楽しいものです。
注意点
こちらに関しては、敢えてシンプルな箇条書きでお伝えします。
理由としては、メダカは生き物ですから絶対的なマニュアルは存在しません。
飼育される方は、様々な場合を想定してお考え頂ければと思います。
・餌を与えるほど、排泄物で水は汚れます。
・水替えの量や頻度は、匹数や水温によって変えてください。
・飼育ケースの水量が多いほど水質は安定しやすくなります。
・低水温より高水温の方が水質悪化はまねきやすくなります。
・酸素(エアーレーション)がある方が、水の中の酸素量が多くなりメダカも水中のバクテリアも活性が良くなります。
・当然、飼育環境が悪い場合には病気にもなりますし、死んでしまいます。そのため、水替えは大切です。
・水を全部換えてケースもピカピカに洗うと、せっかく増えている水中の濾過バクテリアがいなくなるので、やり過ぎは禁物です。
お気づきになられましたでしょうか?
全ては水なのです。
メダカは水の中で生きているので、水からもミネラルやカルシウムなどの栄養を摂取したり、酸素を取り込んだりしています。
水質が悪くなると、排泄物が分解されずアンモニアが増え、細菌も増殖します。すると、免疫力が低下したメダカは病気にかかり、死んでしまいます。
そのため、極端な水換えは控えましょう。
大掃除をする際などには、少しでも前の水を残すなどの工夫をしてください。
さいごに
ホームセンターや専門店、当店のようにネットショッピングでも手に入れられる改良メダカ。
日本生まれの観賞魚が韓国やアメリカでも人気が出てきており、世界のアクアリウムマーケットに新たなカテゴリーが加わりそうです。
各種SNSでもメダカ飼育者が画像や動画をアップして盛り上がっているようです。
アクアリウムとしては比較的入りやすい「メダカ飼育」に、興味を持ってくださる方が増えることを願っております。
【文・写真】
桜めだか
2017年に神戸市内で開業した改良メダカ専門店。自家繁殖の生体から専門的な飼育用品まで取り揃えている。
ホームページ:https://kobe-zoom.ocnk.net/
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