世界を巡れ! お魚ハンター体験記【第6回】輸入金魚「ランチュウ」

みなさんこんにちは!
前回に引き続き輸入金魚の紹介です。
今回は、日本でお馴染みのランチュウを見ていきましょう。

ずんぐりで丸っこい魅力的な金魚

春夏秋冬の寒暖差の中で作出された日本金魚と、1年を通して温暖の中で作出された輸入金魚には、成長の早さや色彩などの特徴に違いがあります。その違いを楽しむことができるのも、金魚の魅力の一つです。
輸入ランチュウ品種は、日本名の後に国名が表記されたり、真っ黒ランチュウやキャリコランチュウ、メタリックブルーランチュウなどの名前で呼ばれ、日本で流通します。

弊社では、インドネシアやタイ産の輸入金魚をメインで取り扱い、売れ筋の小型サイズの個体を定番在庫しています。
現地では優良個体を買い付け、定期輸入に向けて品質やサイズ、価格交渉をします。
また、多くの生産者を訪問して仕入先を確定します。今回は、現地で輸出業社や生産者から買い付けたランチュウ系統をご紹介します。

真っ黒ランチュウ

真っ黒ランチュウ(タイ産)
真っ黒ランチュウのタイ養殖場の様子

日本でも人気の高い品種です。環境の違いで色が変化します。お客様から現地のストック状況を聞かれる事が多く、黒さを追求する飼育者が多い品種です。

ライオンヘッドランチュウ

ライオンヘッドランチュウの幼魚
買付けしたライオンヘッドランチュウの様子

温暖の気候で育てられたため体が短く、頭部のモリモリした肉瘤が特徴です。
オスのライオンのような頭部からその名が付いた品種です。
幼魚でも頭部の特徴がハッキリでており、将来が楽しみな品種です。

メタリックブルーパンダランチュウ

メタリックブルーパンダランチュウ

メタリックブルーランチュウから作出された品種です。
パンダ模様の色彩が美しいですが、入荷量は少なく、今後の定期入荷が望まれる品種です。

キャリコランチュウ

キャリコランチュウ幼魚(左)と成魚(右)

赤や青、黒、白の入った派手な色彩で、体側のキラキラした鱗も美しい品種です。
麒麟ランチュウの呼び名で販売されることもあります。

おわりに

金魚は赤い体色だけではなく、青や黄色などの鮮やかな色彩を持った品種も多く存在します。様々な金魚を皆さんに知ってもらえるように、これからも買い付けを続けていきます。

【執筆】
榎本弘紀(えのもと・ひろのり)
株式会社ジャパンペットコミュニケーションズに所属。
幼少期より、お祭りの金魚すくいをきっかけに観賞魚の飼育を初め、熱帯魚の収集、飼育から繁殖まで、観賞魚の世界に惹きつけられる。現在、国内外で新たなお魚を追い求め、観賞魚の奥の深さ・面白さを、より多くの方にご提供できるよう、チャレンジを続けている。