動物業界のお仕事:動物用サプリメントメーカーの営業(ミヤリサン製薬)

「いきもののわ」5月の特集では、いろいろな「動物業界のお仕事」を紹介していきます!

今回は、動物用サプリメントメーカーで営業を担当している京増さんに、1日の業務や就職までの経緯、この仕事を目指す人へのアドバイスなどをお聞きしました!

ミヤリサン製薬の京増さん

私の所属する部署では、犬猫用サプリメントの開発・導入から、お客さんの手元に届くまでの一連の流れを担っています。導入する商品の検討、ECサイトやSNSの運用、販促企画の立案・実施など、様々な業務を行っています。その中でも私が担当しているのは、導入する商品の検討や既存商品の改善、在庫管理などです。

一日の流れとしては、まず出社後にメール対応や受注確認を行います。その後、販促企画担当者やサイト運営担当者と商品の訴求ポイントについて話し合ったり、商品導入元企業との製造入庫スケジュールの調整など、打合せをすることが多いです。
午後は、開発商品のモニター進捗のまとめや輸出申請に必要な書類の作成など、デスクワークが主となっています。

モニター進捗や資料作成などのデスクワークの様子

開発や導入に関わった商品がお客さんの手に届き、「使ってよかった」という声をもらえると大きなやりがいを感じます。

当社の商品は、「ペットと飼い主が健康で、笑顔でいられますように」という願いを込めて様々な視点から考え抜き、時間をかけて開発・導入されています。そのような想いの詰まった商品でペットの健康維持に役立てることが、仕事への活力になっています。

商品パッケージに記載するキャッチフレーズを決める会議の様子

動物好きな両親のもとで育った私の周りには、幼い頃から猫やハムスター、熱帯魚、昆虫などの様々な種類の動物がいました。動物たちとの生活は大変なこともありましたが、それ以上に幸せでした。そんな大切な家族に、私も恩返しをしたい、少しでも長く幸せでいてほしい、と思うようになったことは必然だったと思います。
このような経験から、「人と動物という1つの家族が、より長い時間を共に笑顔で過ごせる社会を作りたい」という軸が自分の中で生まれ、今の仕事に繋がっています。

愛猫のチャチャ

動物の健康を支えたいという思いから、動物資源系の学科がある大学へ入学しました。そこで動物について幅広く学び、さらに知識を深めたいという思いから、動物の行動と脳神経科学に関する分野で大学院に進学しました。

大学院時代の就活では、当時学んでいたことを活かしたいという気持ちと、犬や猫などのペットの健康に携わりたいという気持ちで揺れていました。しかし、就活を行っているさなか、実家の愛猫が亡くなってしまいました。そして、ペットが長生きできるように貢献したいという思いが強くなり、現在の仕事へ就職しました。
今の仕事では、サプリメントを介してペットの健康と笑顔を守るお手伝いができているので、とても充実しています。

動物に関係する仕事といっても、すべての業務が目に見えて動物と関わるとは限りません。私が入社したとき、今の部署は立ち上げられたばかりで、商品も販売方法も決まっていませんでした。最初は、社内調整や法規の確認など、ペットや飼い主とはまったく関わらない仕事が多くありました。「ペット用商品の営業を頑張るぞ」という思いで入社した私は、このギャップに驚いていました。しかし、今思い返すと、そのような仕事があったからこそ、こうしてお客さんに商品を届ける基盤ができたのだと実感しています。
目の前の業務だけを見るのではなく、その業務の先にある「会社や部署が目指す姿や目的」を見失わずに取り組んでいく気持ちがとても大切だと思います。

京増莉奈(きょうます・りな)
ミヤリサン製薬株式会社 ミヤリサンウェルネス事業推進室
ホームページ:https://www.miyarisan.com/