動物業界のお仕事:熱帯魚の卸問屋の販売管理(ジャパンペットコミュニケーションズ)

「いきもののわ」5月の特集では、いろいろな「動物業界のお仕事」を紹介していきます!

今回は、熱帯魚の卸問屋で販売管理を担当している山田さんに、1日の業務や就職までの経緯、この仕事を目指す人へのアドバイスなどをお聞きしました!

ジャパンペットコミュニケーションズ アクアセンタースタッフの山田さん

出勤後、各管理部屋にいる生体の状態確認をします。その際に状態の悪い個体がいる場合は、換水や投薬などの処置を行います。
その後、全国のアクアショップへの出荷作業や、各管理部屋の生体管理や次の入荷に向けて水槽の準備をします。
毎月12~16便程度、世界各国から熱帯魚や金魚を輸入しています。生体管理は、海外から長い時間をかけて入荷される熱帯魚を全国のアクアショップに良い状態で送るための重要な業務です。
また、当社はオンラインサイトで企業間取引の受注をしているため、アクアショップが発注するためのサイトのメンテナンスや入荷した熱帯魚や金魚、メダカなどの新規登録も大切な業務です。

生体管理の様子

何と言っても、たくさんの種類の熱帯魚を実際に見てその生態について学べることです。当社では常時400種類以上の生体を在庫しており、東南アジアから南米、アフリカまで様々な産地の熱帯魚がいます。これだけの種類は、アクアショップではなかなか見ることが出来ないと思います。また、現地から届いてすぐの熱帯魚を見られるという点もやりがいになっています。
他にも、実際に自分で管理した魚が良い状態でアクアショップやお客さんのもとへ届くと思うと、より一層やりがいが増します。

毎日行う熱帯魚たちの健康管理

学生のころは卸問屋について何も知りませんでしたし、アクアショップで働きたいと考えていました。インターンシップでアクアショップへ行った時、そこで働くためには熱帯魚に関する知識が足りないことを痛感しました。そして、卸問屋では熱帯魚に対する知識を深められると同時に、多くのアクアショップの方と接する機会もあるのではないかと考えました。卸問屋には常に数百種類の熱帯魚がいて、その数だけの生息環境や罹りやすい病気があります。卸問屋での業務を通じて多くの事を学べるのではないかと考え、就職を目指しました。

餌やりも欠かすことのできない業務

動物の専門学校で水生生物について学び、校外学習などを通じて実際にアクアショップなどで働いている方に現場や仕事についてお話を伺いました。校内のキャリアセンターを活用し積極的にインターンシップにも参加したので、その経験を採用試験の際に自分の強みとして話すことができました。

熱帯魚の卸問屋で働くには、動物や海洋の学校へ行くのが良いと思います。専門学校では、その分野の現場で働いていた人が講師をすることも多く、得られる知識はインターネットよりも豊富だと思います。
しかし、専門分野だけの勉強をしたら良いというわけではありません。生き物を相手にする仕事ですが、お客様がいてはじめて成り立つので、最低限のビジネスマナーやコミュニケーション能力は必要になります。熱帯魚の卸問屋やアクア業界での仕事を目指している人たちは、学生生活で友人をつくってください。そして、たくさんの人とコミュニケーションを取り、インターンシップなどで卸問屋やアクアショップへ何回も行ってみてください。その中でたくさんの課題や悩みが生まれるはずです。私も日々悩みながら仕事をしています。これらの課題や悩みが無くなった頃に、自然とビジネスマナーやコミュニケーション能力が身についているのだと思います。

最後に、専門的な業界というのはなかなか入りづらいと思いますが、アクア業界で働いている私たちは心の底から生き物を愛している同志です。きっと楽しく働けると思います!

山田瑞希(やまだ・みずき)
株式会社ジャパンペットコミュニケーションズ アクアセンター 販売管理課
ホームページ:https://jpc-co.jp/aqua_center/