フォトエッセイ 猫に呼ばれて世界の街へ【第2回】 朝の港で(ギリシャ)

魚をもとめる港の猫たち

ギリシャ滞在中に、朝の港で出会った心温まる日常風景がありました。

まるで魔法の力で引き寄せられるかのように、ぞろぞろと猫たちが港に集まってきました。
何が始まるのかな? と思いながら見守っていると、しばらくして遠くから漁船の姿が見えてきました。
そこでようやく、猫たちが集まってきた理由がわかったと同時に、猫の聴力はやっぱりすごいんだなぁと感心しました。

漁を終えて戻ってきた漁師さんは、新鮮なお魚を猫たち、そして船についてきた鳥たちに、慣れた手つきでプレゼントします。皆、喧嘩をすることなく、仲良くお魚をシェアしていました。
漁師の手から魚を受け取った猫から順に、魚を咥えながら嬉しそうにその場を去っていくのでした。

人々が猫と共に暮らし、喜びや幸せを分かち合っていることを感じ、とても印象に残っている出来事です。

フォトエッセイ 猫に呼ばれて世界の街へ【第1回】はじまりの猫 – いきもののわ (midori-ikimono.com)

【文・写真】
町田奈穂(まちだ・なほ)
埼玉県出身。世界中を旅しながら、地域の猫を撮影している。猫の表情や仕草、猫が暮らす環境の色と光に重点を置いた写真が特徴。2023年に世界一周旅行を達成し、初の個展を開催。その他、企業カレンダーやグループ展など精力的に活動中。
Instagram:cat_serenade
X(旧Twitter):naho_umineko