ペットと飼い主に寄り添うペットフードメーカーの最前線

2001年の創業以来、ペットフードの開発・販売や動物病院の運営、アクアリウム事業など、ペットにまつわる多角的な事業展開を続けてきた㈱ジャパンペットコミュニケーションズ。なかでも2016年に同社からリリースされたブランド「Vet’s Labo」では、臨床獣医師の視点から考案されたフードなどの商品を多数開発しています。飼い主さんのニーズに応える商品を開発し続けられる理由と今後の展望などについて、同社で商品開発に携わる佐藤おりは氏にお聞きしました。

全国のペットと飼い主様をサポートするため、本当に必要なものを届けていきます

私はもともとほかの動物病院で副院長をしていましたが、当社に入社してからは動物病院の院長やアクアリウム事業、ネット通販事業などさまざまな事業に携わってきました。もちろん、ペットフードなどを展開している「Vet’s Labo」をはじめとしたブランド事業にも大きくかかわっています。

写真:今まで開発に携わった商品と佐藤氏

「Vet’s Labo」の最大の特徴は、“臨床”獣医師の視点から生まれた、ペットと飼い主様のための商品ということ。私自身ブランド第一弾の『メディボール』を開発したときは当社グループの動物病院で院長を務めていましたし、ほかの開発メンバーも同様でした。実際、動物病院の現場では「愛犬がなかなかお薬を飲んでくれない」という飼い主様からのお悩みを聞くことが非常に多かったので、『メディボール』を開発したときはかなりの反響をいただきました。

ただ、「うちの子は鶏アレルギー持ちだから、原材料に鶏ささみを含む『メディボール』をあげられない」という声をいただくこともあったのです。このご意見を参考にして開発されたのが、モノプロテインの投薬補助おやつである『メディジャム』。牛肉や馬肉など単一のたんぱく源を使用しているので、アレルギー持ちの愛犬に安心して与えられるとご好評いただいています。

写真:「Vet’s Labo」の開発に携わるのは、医療現場で日々働く獣医師たち。商品はすべて国内の自社工場で生産されています

商品開発は日々試行錯誤

このように、私たちは飼い主様のお困りの声に対して「それじゃあ仕方ないですね」ではなく、「それなら代わりにこれがありますよ」と、本当に必要なものを提案できる企業でありたいと思っています。このほかにも数多くの商品を開発してきましたが、じつはその過程で「大変だ」と感じたことはあまりないのです。

たとえば、原材料の違いでテクスチャも変わるので、理想のテクスチャに仕上げるために何度も何度も試作を行ったりという大変さはありました。でも、それよりも「こんなものがあったらいいのにな」と獣医療の現場で思っていたものを実現できているという喜びのほうが大きかったので、全然苦になりませんでしたね。

全国の愛犬・愛猫にとって必要だと思うものが、まだまだたくさんあるのです。そのため、これからもその1つひとつを形にして、全国のペットと飼い主様に届けていきたいと考えています。

㈱ヤクルト本社と資本業務提携

当社は2023年7月25日に人のヘルスケアブランドを展開する㈱ヤクルト本社と資本業務提携を開始しました。同社のコーポレートスローガンは「人も地球も健康に」。これを実現するために、「動物の健康の維持と向上に貢献したい」という同社の方針が、私たちの企業理念と合致したために協業の運びとなりました。

その最初の一歩として、同社独自の健康素材であるガラクトオリゴ糖を使用した、ペット用のサプリメントを2023年9月13日に発売します。同社との協業は、「Vet’sLabo」が全国のペットと飼い主様にとっての「安心と信頼のペットフードブランドになる」という目標に、また一歩近づくための取り組みです。これからも本当の意味での「安心と信頼のペットフードブランドになる」ために、できることをいっそう増やしていきます。どうぞご期待ください。

写真:㈱ヤクルト本社との協働企画商品「MediSuppli(メディサプリ)」は、腸内細菌叢を整えて、腸内環境の維持や便臭を抑え、腎臓の健康もサポートするといわれる、ガラクトオリゴ糖の液状サプリメント。9月13日に新発売

写真:ペースト状のおやつに、お悩みをケアするサプリメントとガラクトオリゴ糖を取り入れた「MediSuppli⁺(メディサプリプラス)」。9月24日に新発売

写真:「これからも獣医師として、そしてワンコの飼い主として安心して愛犬に与えられるものを、自信を持ってご提案していきます」と語る佐藤氏

【取材・文】
緑書房編集部

【プロフィール】
佐藤おりは(さとう・おりは)
㈱ジャパンペットコミュケーションズに入社後、ペット家族動物病院の分院長、動物病院本部長を経て同社のペットショップ部門、アクア事業部門、ネット通販部門を統轄。獣医師として、20年以上臨床現場で動物医療に携わる。2016年に「Vet’s Labo」ブランドを立ち上げ、投薬補助おやつ『メディボール』を開発。以後、全国のペットの健康をサポートするために必要なフードやペット用品を開発・展開し続けている。

■お問い合わせ先
㈱ジャパンペットコミュニケーションズ
東京都中央区日本橋人形町1-2-5 ERVIC人形町
Tel:03-3664-8780 HP:https://jpc-co.jp
Vet’s Labo 公式SNS
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