緑書房は『新しい猫の教科書』（著：高野八重子、写真：シャナン）を発売中です。
本書は、美しい写真をふんだんに掲載した猫種図鑑、そして猫に関する幅広い知見を盛り込んだ専門書です。2016年発行の『猫の教科書 改訂版』に新規項目を加えるとともに、全編にわたり情報の更新や写真・図表の差し替えなどを施し、新しい一冊として生まれ変わりました。
きわめて美しい猫種図鑑
前半の「猫種解説」では、美しい猫種（56種）について、それぞれの発祥年代・原産国・祖先・体重・体型・毛質・毛色・目色といった基本データや体の特徴、キャットショーにおける失格事項、歴史と特徴などを詳しく解説しています。きわめて美しく、表情豊かな猫のカラー写真を約250点掲載していますので、楽しみながら猫種の詳細を知ることができます。各猫種の解説のあとには、世界の猫種の発生分布、猫の目色、猫の毛色とパターン、猫の体型をわかりやすい写真・図版とともにまとめ、直感的に猫への理解を深めることができます。
奥深い猫の世界を知る
後半の「猫学」では、猫界の第一人者であり、半世紀以上にわたり猫の真理を追求してきた著者が、猫の歴史、体の構造、飼育管理、健康、行動学、繁殖学、遺伝学など、猫を深く学ぶうえで欠かせない知識を解説しています。さらには、グルーミングやマッサージの手技も豊富な図版とともに紹介。さらには付録として、日本猫の毛色と目色、猫に有害な植物、猫の血液型、猫のアジリティー、猫にまつわることわざ・たとえ、用語集も取り上げるなど、比類なき幅広さで猫にまつわる知見を集成しています。
猫に関する最新の知見を詰め込んだ一冊
著者の高野八重子さんは本書に込めた思いをこのように述べています。
血統猫を飼い始めて52年。猫の審査員を目指し、故・森春子先生のもとで日々の研鑽を重ねました。故・高野賢治とともに夫婦で競い合うように学び、審査員になってから半世紀以上の時が過ぎました。
約40年前、高野賢治が動物の専門学校で教壇に立ったときには、教科書として使えるような猫の書籍は１冊もありませんでした。そこで、夫婦で書きためた猫に関する著述をまとめ直し、コピーしては学生らに配ったものです。
それからさらに時が経った2006年、次は私が専門学校で教鞭をとるにあたって、「教科書として活用でき、多くの愛猫家にとって有益な書籍が必要だ」という思いが強くなりました。そして、ついに『猫の教科書』の初版発行にこぎつけたのです。その後は順調に版を重ね、改訂版を発行し、多くの人に読み継がれてきました。
この十数年のあいだにも、猫を取り巻く環境は大きく変化し、猫に関する知識も大幅にアップデートされてきました。猫に対してより理解を深めようという愛猫家が増えたことは、私にとっても大きな喜びです。それと同時に、時代に即した正しい知識と情報を得られる書籍を制作しなければならないという使命感を常に抱き続けてきました。
本書は私が今持ち得るすべての知識と最新の知見を詰め込んだ１冊であり、猫という生き物を学ぶすべての人に読んでいただきたい必携の書となっています。
（本書「はじめに ─新版発刊にあたって」より抜粋）
【著者】
高野八重子（たかの・やえこ）
CFAオールブリード国際審査員、サンフラワーキャットクラブセクレタリー、㈲キャットプランニング代表取締役。ヤマザキ学園講師。2018年、日本人として初めてCFA Judge AssociationよりSpotlight Award（審査員に対する名誉賞）を贈られる。著書に『猫クラブ アビシニアン』（夫・高野賢治氏との共著）、『猫クラブ アメリカン・ショートヘアー』、『猫の手入れがわかる本』（以上、誠文堂新光社）など。
【写真家】
シャナン
米国を拠点に活動する動物写真家。とくに血統猫の撮影では実力、知名度ともに全米ナンバーワンの呼び声が高い。米国内はもちろん、各国で開催されるキャットショーの招待カメラマンとして世界を飛び回る。
※著者の略歴は出版時の情報です。
【本書概要】
・書名：新しい猫の教科書
・著者：高野八重子
・発行：緑書房
・体裁：A4判 184頁
・定価：4,620円（本体4,200円）
・発売日：2023年11月6日
・ISBN978-4-89531-934-8
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