名前の由来は「大きな鼻」(長崎バイオパーク)
オオハナインコはこんな生き物
オオハナインコ(インコ科オオハナインコ属・学名Eclectus roratus)は太平洋南部のニューギニアやオーストラリア北東部、ソロモン諸島などの森林や草原に生息しており、果物や木の実を好んで食べます。当園では、インコ用のフードにリンゴやバナナなどの果物を入れて与えています。鳥類では珍しい一妻多夫制で、野生ではメスが縄張りをつくり、複数のオスを従えるという逆ハーレム状態となります。オスはくちばしがオレンジと黄色のグラデーションになっており、羽は全体的に緑色で、赤や青のポイントが見られます。一方、メスはくちばしが黒で、羽は全体的に赤色。ポイントで青が入り、雌雄が一目でわかります。くちばしが「大きな鼻」に見えたことからオオハナインコと名付けられたようです。平均寿命はおおよそ40年といわれています。
長崎バイオパークでは現在、シバフ(オス、3歳)、ハナ(メス、10歳)を展示しています。
※情報は2024年3月時点のものです
オオハナインコの日常
オオハナインコたちは9時30分頃にバックヤードからPAW施設内(ペットアニマルワールド)大展示場に移動し、餌を食べます。シバフはまだ3歳で飛びたい盛りなので、午前中は大展示場内を気ままに飛び、落ち着いたところで、ハナと一緒のオオハナインコ専用の展示場に入れます。シバフが遊んでいる間、ハナは1羽でゆっくり餌を食べます。シバフが専用展示場に来るまでは、木の皮をかじったり、網戸につかまって風を感じたりと、ハナなりに楽しんでいるようです。2羽が一緒に専用展示場に入ってからは、お互いにじゃれあったり、高いところで一緒に寝たりと、気ままに過ごしています。16時前に2羽一緒にバックヤードに帰り、餌を食べます。
飼育員さんの小話
オスがおっとりしているのに対し、メスは活発で陽気ですが、感情の起伏があり攻撃的な個体が多く見受けられます。昨日はスッと腕に乗ってきたのに、今日は力いっぱい嚙まれた……なんてことが何度もありました。そんなときには一度ケージから離れて、少し時間をおいてから、ハナの好きな落花生を片手に「ハナちゃん今日もかわいいね~!」と小躍りしながら近づくと、左右に揺れながら片足を差し出してくれます。毎朝、ハナの気分で私たち飼育員が小躍りするかどうかが決まるのです。このような動物たちの行動を、日々近くで観察できる飼育員という職業は本当に面白いです。
飼育員さんが教える見どころ
シバフが高い声で鳴くのに対し、ハナはかなり低い声で鳴くのが見どころです。シバフはハナから鳴き方を教わっているようなので、自分の名前を言わず、「ハナちゃん」と連呼する毎日です。最近はおしゃべりの練習中で、大展示場にいるルリコンゴウインコのクルミの鳴き声の真似をはじめたようで、大きな声で鳴き交わしています。
当園では、オオハナインコの繁殖に取り組んでいますが、難しいことも多く一筋縄ではいきません。しかし、オオハナインコもスタッフも試行錯誤しながら頑張っていますので、見守っていただけるとありがたいです!
また、オオハナインコの特徴(一妻多夫)を生かした「尻にしかれています缶バッジ」を発売していますので、お立ち寄りの際はお土産にいかがでしょうか?
【文・写真】
長崎バイオパーク
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