緑書房は『ワーキングドッグ わたしたちの社会ではたらく犬たち』(編著:福澤めぐみ)を発売中です。この記事では、本書の概要とどういった人に読んでほしいのかを紹介します。
人の暮らしを支える犬たちを知っていますか?
「ワーキングドッグ(使役犬)」という言葉を聞いたことがありますか?
ワーキングドッグとは、その名のとおり「はたらく犬」のことで、私たちの社会の様々な場所で活躍しています。警察犬、盲導犬、災害救助犬といった名前は、ほとんどの人が聞いたことがあるのではないでしょうか。
では、どんな犬がワーキングドッグとして活動しているのでしょうか? それを知るために、本書の第1章では、人と犬との関係の歴史や犬のすぐれた能力(嗅覚や聴覚)の特徴を解説したうえで、犬たちが人と一緒に社会貢献をするようになった歴史をひも解いています。
ワーキングドッグのことを詳しく知ろう
メインの第2章では、いろいろなワーキングドッグの歴史や成り立ち、トレーニング方法、活動内容、ふだんの暮らし、引退後の生活、今後の課題などが、たくさんの写真とともに紹介されています。
警察犬、動植物検疫探知犬、外来種探索犬、災害救助犬、身体障害者補助犬(盲導犬/介助犬/聴導犬)、ファシリティドッグが紹介されていますが、執筆にあたったのはそれぞれの分野の第一線で活躍する専門家(ハンドラー、普及啓発・育成団体、公的機関など)です。
ワーキングドッグのことを学べる大学
第3章では、ワーキングドッグのことを学び、研究ができる大学の研究室を紹介しています。学生さんたちがそこでどんな活動をしているのか、卒業後、どんな道に進んでいるのかなどを知ることができますので、将来、ワーキングドッグや犬について様々なことを専門的に学びたい人たちにとっては格好の資料となります。
小さな子どもにも読んでほしい
編著者の福澤めぐみさんは、日本大学で動物行動学の側面からワーキングドッグの研究を進め、警察犬や外来種探索犬の育成にも取り組まれています。
本書は、小学校低学年の子どもにも読みやすいように、すべての漢字にふりがなが振ってありますが、その理由について福澤さんはこのように語ります。
「情報が簡単に入手できるようになった現代社会において、その情報が正しいかどうかの判断は自身にゆだねられています。そこで大切なことは、正しい情報を正しく理解し、正しく利用することです。そういった意味で、とくに子どもたちにこの本を読んでほしいと願っています。多くの子どもたちが本書からワーキングドッグの存在を知り、将来、各活動のよき理解者になってくれることを期待しています」
【主要目次】
●第1章 使役犬(ワーキングドッグ)とは?
はたらくイヌ、人とのかかわりの歴史
知られざるイヌの能力
日本と海外の使役犬(ワーキングドッグ)
●第2章 はたらくイヌたち
警察犬
動植物検疫探知犬
外来種探索犬
災害救助犬
身体障害者補助犬(盲導犬/介助犬/聴導犬)
ファシリティドッグ
●第3章 使役犬(ワーキングドッグ)のことを学べる教育機関
北里大学
倉敷芸術科学大学
帝京科学大学
日本獣医生命科学大学
日本大学
【本書概要】
・書名:ワーキングドッグ わたしたちの社会ではたらく犬たち
・編著者:福澤めぐみ
・発行:緑書房
・体裁:B5判 160頁
・価格:3,520円 (本体3,200円)
・発売日:2023年12月26日
・ISBN978-4-89531-939-3
【著者】
福澤めぐみ(ふくざわ・めぐみ)
日本大学生物資源科学部獣医保健看護学科准教授
1977年千葉県生まれ。麻布大学獣医学部動物応用科学科卒業。同大学大学院博士前期課程(応用動物科学)ならびにデ・モンテフォート大学大学院修士課程(動物の行動と認知)修了。麻布大学大学院で博士後期課程(学術)修了。ヤマザキ動物専門学校およびヤマザキ動物看護短期大学(当時)非常勤講師を経て、2009年、日本大学生物資源科学部(動物資源科学科)助手に着任。助教、専任講師を経て2018年より現職。イヌの行動学、応用動物行動学、比較認知学、動物福祉学、動物と人の関係学が主要研究テーマ。国際応用動物行動学会(International Society for Applied Ethology)、動物の行動と管理学会、日本畜産学会、日本動物心理学会、日本生態学会、日本動物看護学会、神奈川県訓練士会会員。日本警察犬協会公認訓練士、全日本犬訓練士連合協会公認ドッグトレーナー(犬訓練士)。著書に『動物の飼育管理』(分担執筆、文永堂出版)、『動物行動図説―家畜・伴侶動物・展示動物―』(分担執筆、朝倉書店)がある。
※略歴は出版時の情報です。
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