書籍『インコ・オウムの心を知る本 愛鳥の気持ちに寄り添った、よりよい暮らしのために』(著:細川博昭、イラスト:ものゆう)発刊

緑書房はこのたび、『インコ・オウムの心を知る本 愛鳥の気持ちに寄り添った、よりよい暮らしのために』(著:細川博昭、イラスト:ものゆう)を発刊しました。

鳥には鳥の心がある!

「バード・ブレイン(愚か者)」という言葉があるように、鳥類の知的能力はかつて、とても低く見積もられていました。
しかし現在では、鳥類はとても発達した脳をもっており、自らの生活様式に合わせ、哺乳類とは異なる能力を発達させてきたことが明らかになっています。鳥たちは、周囲の状況を鋭く認知できる発達した脳をもち、家族や仲間と密接にコミュニケーションをとることができ、複雑な世界を生き抜いています。

インコ・オウムの豊かな心理と個性を理解し、もっと幸せな暮らしを

コミュニケーションの基本となる心の交流は、人との間にも生まれます。人と暮らすコンパニオンバードは、飼い主と心を通わしながら生活を送っていますし、飼い主の行動から得る心的な充足感も求めています。
そして、鳥たちの健康に精神面は大きく影響します。そのため飼い主は、精神的にも身体的にも、よりストレスのかからない環境をインコ・オウムに提供しなければなりません。

この本は、インコ・オウムと暮らすすべての人に向け、インコ・オウムの心の世界を解説しています。
鳥類の心と体についての基礎知識を押さえたうえで、インコ・オウムの心の成長、人との暮らしの中でみられる意識・感情・個性などについて、科学的な裏付けをもとにやさしく解説しています。
さらには、「ケージに戻りたがらない」「食欲が落ちた」といった飼育上での困りごとに対しても、インコ・オウムの気持ちに寄り添った実践的な対処法を紹介しています。

人とは異なる個性をもつインコ・オウムをより深く理解し、愛鳥のより健全な暮らし方についてあらためて考えるきっかけになる一冊です。

【主要目次】
■第1章 知っておきたい鳥の心
恐竜が鳥になって得たもの、失ったもの/鳥には鳥の心がある/鳥が世界を知る方法/発達した脳/進化の鍵はクチバシ?/翼はなんのために?/「声」をつくれる体/飼い鳥は野生よりも感情表現が豊か/インコは心を隠せない/個性豊かなインコとオウム/感情が見える場所、感情の現われかた/インコとオウムの名称と分布

■第2章 成長とともに変化する心
鳥の成長は速い/生まれもっての気質と個性/大人に向かって変化する心/暮らしの中で好きと嫌いができあがっていく/食事へのこだわり/まず学ぶのは家庭でのルール/育てかたをまちがえる/家庭で暮らす成鳥にとっての人間/好きなのは人間? それとも飼い主?/好奇心は大事な資質/〈コラム〉 自分と似ている相手を好きになる?

■第3章 暮らしの中のインコ・オウムの気持ち
インコやオウムが満足する暮らし/人間に望む距離/インコやオウムにとって恐いもの、いやなもの/ストレスになるもの、なる相手/分離不安が見られるのは成鳥/人間と暮らすインコが怒るとき/〈コラム〉 インコもする八つ当たり/期待すること、期待が裏切られたとき/嫉妬と比較する心/うれしさの表明、満足の表明/眠くなったインコやオウム/気持ちのたかぶりが声に出る/悲しみは感じる?/叱られることをわざとする/話、声を聞きたい心理/〈コラム〉 人間の言葉を話す理由

■第4章 インコ・オウムの意識
遊びは本能、遊びたい気持ちの発露/人間は遊び仲間? それとも「おもちゃ」?/「仲間がほしい」は切なる願い/だれでもいいからいてほしい/インコやオウムは人間を見わける/インコやオウムは人間の感情を知る/家の中の居心地のよい場所/肩や頭に乗ってくる理由/パニックになるのも自然な反応/かじりたくなる心理/「油断」が事故を招く/病気のとき、歳をとったとき/ケージに戻りたがらない/ケージから出たがらない/放鳥は楽しみ/風切羽は切らないで/〈コラム〉 飼い主がインコに求めること

■第5章 インコ・オウムの心の特質
人間のやることに興味津々/本当に大切な相手以外はどうでもいい/特定の「もの」に愛着をもつことも/体調は隠しません/未来のことは考えない/心の病気になることもある/発情時、自分がコントロールできないことも/後悔はしない/人間の要求を知って、それを無視する鳥も/放っておいてほしいときもある/食欲が落ちたときは群れの心理を利用

【著者】
細川博昭(ほそかわ・ひろあき)
作家。サイエンス・ライター。鳥を中心に、歴史と科学の両面から人間と動物の関係をルポルタージュするほか、先端の科学・技術を紹介する記事も執筆。主な著作は『人も鳥も好きと嫌いでできている』『鳥を識る』『鳥と人、交わりの文化誌』『鳥を読む』(春秋社)、『大江戸飼い鳥草紙』(吉川弘文館)、『知っているようで知らない鳥の話』『鳥の脳力を探る』『江戸時代に描かれた鳥たち』(SBクリエイティブ)、『オカメインコとともに』(グラフィック社)、『身近な鳥のすごい事典』『インコのひみつ』(イースト・プレス)、『江戸の鳥類図譜』『江戸の植物図譜』(秀和システム)、『うちの鳥の老いじたく』『長生きする鳥の育てかた』(誠文堂新光社)など。 日本鳥学会、ヒトと動物の関係学会、生き物文化誌学会ほか所属。

【イラストレーター】
ものゆう
鳥好きイラストレーター、漫画家。主な著書は『ほぼとり。』(宝島社)、『ひよこの食堂』(ふゅーじょんぷろだくと)、『ことりサラリーマン鳥川さん』(イースト・プレス)など。

※略歴は出版時の情報です。

【本書概要】
・書名:インコ・オウムの心を知る本 愛鳥の気持ちに寄り添った、よりよい暮らしのために
・著者:細川博昭
・イラスト:ものゆう
・発行:緑書房
・体裁:A5判 144頁 全カラー
・定価:本体1,900円(税別)
・発売日:2024年11月19日
・ISBN978-4-89531-010-1

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