皆さんはどこから犬をお迎えしますか? 真っ先に思い浮かぶのはペットショップでしょうか?
その他の選択肢の1つとして、愛護団体の保護施設があるのをご存じでしょうか。今回は神奈川県で66年の歴史がある「神奈川県動物愛護協会」の代表である山田佐代子さんに、愛護団体からお迎えする際の方法や手順などをお聞きしました。
※情報は2024年12月時点のものです。
神奈川県動物愛護協会とは?
1958年に、保護シェルターと附属動物病院を併設する施設を横浜市港北区に構えました。
活動内容は、飼育が困難になった犬や猫の飼い主から相談をいただき、やむを得ない事情と判断した場合の引き取り。引き取った犬や猫の里親探し活動。教育機関での啓発活動(小学校や大学など)、月2回の譲渡会やバザー、動物病院運営などです。
野良猫の保護(持ち込み相談)では、傷病治療後も外に戻せない場合は極力持ち込んだ人に里親(または譲渡先)を探してもらいますが、保護になることもあります。そのような内容も含め、動物関連の相談は年間3,000件ほどです。
神奈川県からの移転要請があったため、今年新しい建物へ移転しました。移転に伴う費用はご寄付の他、クラウドファンディングを活用し、多くの方からご支援を頂戴することができました。
センターの現状について
2024年12月時点での犬と猫の保護数は、犬6頭、猫30頭、となっています。
これらの動物たちを、13名のスタッフ(獣医療従事者含む)とボランティアで運営しています。運営費は、動物病院の収益と多くのご寄付で賄っています。
里親になるために必要な手続き
当協会では、里親になるために以下の手順が必要です
- 事前に当協会のホームページを見て、譲渡条件を確認する。
- 気になる子がいたら、協会のホームページにある問い合わせフォームから連絡を入れる(動物によって異なる条件がある場合はスタッフから説明)。
- 譲渡の条件がクリアできれば、実際に施設に来て、動物たちと対面し、ふれあい、相性を確認する。
- 実際に飼える状況なのかを知るために、現在の家族構成や住環境などについてカウンセリングを行う。
- ミスマッチの防止と、相性(人や住環境)を見るために、短期間お試しで飼育してもらう「トライアル」を実施。
- トライアルで問題なければ、正式譲渡。
譲渡の際、今まで掛かった医療費などの請求はないですが、活動支援のお気持ちとしてご寄付をいただいています。
※その他、1歳になる動物の里親を申請できるのは55歳まで……など細かな規定あり。詳細は同協会ホームページを確認。
※保護団体によって手順が異なるので注意。
この記事を読んでいる皆さんにメッセージをお願いします。
難しいことは言いません。一度飼ったら、最期まで大切にする「終生飼養」の覚悟を持ってください。
理想としては、このような保護施設がなくなる日が来ることを願っています。
【公益財団法人 神奈川県動物愛護協会】
ホームページ:https://kspca.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/kspca_douai/
X:https://x.com/kspca1125