皆さんは猫の名前を考えたことはあるでしょうか?
もし、皆さんが猫ちゃんに名前をつけてあげてと頼まれた場合、どんな名前を付けますか?
たとえば、好きな歌手の名前から取ることもあるでしょうし、好きな植物の名前から、あるいはたまたまひらめいた名前にするなどが考えられますよね。
僕の場合は、インスピレーションや自分の思い入れで付けることが多いです。
かつて僕が運命的な出会いをした元野良猫に「太郎」と名付けました。当時、芸術家の岡本太郎さんの作品と言葉が大好きだったので、太郎さんの様に真っ直ぐ生きてほしい、という意味を込めました。
猫はこちらの一方的な思い入れで付けた名前であっても、呼ぶとちゃんと返事をしてくれるので可愛いです。

お部屋でくつろぐ姿の太郎

次に名前を付けた猫は「はな」ちゃんです。はなちゃんは瀬戸内海のある島で出会った猫で、その島の人と呼び名を考えました。女の子のような名前ですが、男の子です。鼻に模様があったので、そう呼ぶことにしました。
穏やかな性格で、オスなのに決して縄張り争いせず、他の猫に気を使っているようにみえる優しい猫ちゃんでした。


はなちゃんが、リーダーでずんずんずん。かっこいいです。
くっつきながら、仲良くお散歩しているはなちゃんです。

こちらは、本連載第19回でも書いた、にゃーんと開放感がある猫、「しま」ちゃんです。
小豆島に似ているマーブル柄の縞模様が名前の由来です。この猫ちゃんは僕が写真家になるきっかけになった猫ちゃんです。その島に行くと、いつも真っ先に来てくれていたのを思い出します。
左がしまちゃんです。こちらを見ている表情も若干笑顔です。性格が良くて、大好きな猫です。

しまちゃんが仰向けでくつろいでいる姿が人間ぽくて好きでした。

一番右がしまちゃんです。しまちゃんが好きな真ん中の子が、左側の黒ぶちの子にちょっかい出されているせいで、しょんぼりとしているようにも見える姿がちょっと可愛いです。

黒ぶちの子が来る前は好きな子と一緒に寝ていて、最後はチュッとキスをしている愛のある写真が撮影できました。

名前を呼ぶことで、猫との関係性が深まると僕は思っています。
次回に続きます。
【文・写真】
山本正義(やまもと・まさよし)
大阪在住の猫写真家。猫が立ち上がる瞬間をとらえた「立ち猫」写真でブレーク。ちょっぴり力の抜けた「脱力猫」、凄い勢いの「猫来る」、気の抜けた感じの「舌猫(ぺろにゃん)」、猫が集団で行進する「ずんずんずん」など、愛らしい猫たちをとらえた写真とユニークなワードセンスがSNSなどで注目を集めている。写真展、メディア出演、講演などで各地を飛び回る。写真集に『立ち猫』(ナツメ社)。
Instagram:@tachineko.ym
X:@nekoiroiro
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