皆さんご自慢の観賞魚たちは、どのようにして手元に届いていると思いますか? 実は、アクアショップで販売される前に、観賞魚の健康を管理している場所があります。
今回は、そんな観賞魚卸問屋の裏側をご紹介します。
観賞魚の休憩所
まず、金魚の水槽が目に入りました。どれもスタッフによって丁寧に飼育されており、きれいに保たれた水槽が整然と並んでいました。


いまの売れ筋品種を見せていただきました。
まん丸なフォルムが大人気のピンポンパールです。この可愛らしい体形が人気だそうです。


もちろん、定番のネオンテトラやベタ、色鮮やかなシュリンプもいます。



これだけ多い水槽と、毎日国内外から入荷して全国へ出荷される生体をどのように管理していると思いますか?
在庫数やストック場所は、生体問屋では珍しいシステムを導入して生体をデータで管理しているそうです。水槽バーコード(水槽右)と生体バーコード(水槽左)をスキャンすることで、生体をストックする水槽の場所を登録して誰でも把握できるようにしていると教えていただきました。

生体の入荷前に、空いている水槽に入荷予定札を発行して貼り、水槽の清掃を行って入荷の受け入れ準備をするそうです。その後生体を入れ、お客さんに届けるまでの1週間トリートメントをして最高の状態で出荷をするように心がけているそうです。

出荷の前に生体の状態を確認する際は、一匹一匹手作業で行っており、その様子も見せていただきました。



「J-Killy」というオリジナルのメダカのブリードも行っているとのことで、ブリード施設も見学させていただきました。
J-Killyのメダカは卵から育てており、大きくなるにつれて水槽を移しているそうです。どれも状態が良く、お客さんからの評判も良いようです。




案内をしていただいたジャパンペットコミュニケーションズ アクアセンターの榎本さんに、普段意識していることを伺いました。

販売や品揃え、生体の管理はもちろんですが、作業の動線や効率も意識しています。発注→準備→入荷→登録→管理→出荷の流れが滞らないように、社員一丸となって取り組んでいます。
生体の管理では、システムでの管理をはじめ、個体数をカウントするAIも導入しています。
観賞魚の卸問屋は、「魚たちの休憩所」だと思っています。入荷した魚が最高の状態でいられるように日々努力をしています。
おわりに
よく出回る品種やお気に入りの個体なども教えていただき、魚たちへの愛と仕事への情熱を感じました。観賞魚好きの方々に届く前の休憩所として、できるだけいい状態を保って送り出す工夫を、たくさん伺うことができました。このような裏側を知ることで、より観賞魚への愛が深まるのではないでしょうか。自慢の観賞魚を愛でる時や、アクアショップを訪れる際には思い出してみてください。
【協力】
ジャパンペットコミュニケーションズ アクアセンター
千葉県千葉市稲毛区長沼町119ー1
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