スキューバダイビングを目的にインドネシアのモロタイ島を訪れた際、素敵な出会いがありました。
モロタイ島はインドネシアの北寄りに位置し、地図上では日本からそう遠くないように見えるのですが、飛行機を乗り継ぎ24時間以上かかってようやく辿り着くことができる場所でした。
さっそく海中に潜ると、生き生きとした珊瑚やたくさんの魚に出会えました。
水面休息*のために停泊した港の近くの集落で、猫の姿を見かけました。
次のダイビングに出発するまで時間があったので、ボートから降ろしてもらい、集落へ向かいました。
*水面休息…ダイビングを終えてから次に潜るまでの休憩時間のこと。
猫がとりもつ“縁”
この地域は赤道に近く陽射しが強烈なため、ほとんどの人と猫が日陰でゆっくり休んでいました。
私が猫に興味を持っていることに気づいた人が、自分の猫を連れてきてくれることもありました。
猫を抱く手がとても優しく、猫も家族の一員として愛情を受けているのが伝わってきました。
英語も日本語も通じず、私が知っているインドネシア語が“Selamat pagi”(おはようございます)と“Terima kasih”(ありがとう)だけだったので、身振り手振りでコミュニケーションをとるしかありませんでした。
しかし、猫を通じて現地の人と交流することができたのです。
短い時間でしたが、思いがけない充実したひと時を過ごすことができました。
【文・写真】
町田奈穂(まちだ・なほ)
埼玉県出身。世界中を旅しながら、地域の猫を撮影している。猫の表情や仕草、猫が暮らす環境の色と光に重点を置いた写真が特徴。2023年に世界一周旅行を達成し、初の個展を開催。その他、企業カレンダーやグループ展など精力的に活動中。
Instagram:cat_serenade
X(旧Twitter):naho_umineko
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