動物業界のお仕事:動物用サプリメントの営業(ミヤリサン製薬)

「いきもののわ」6月の特集では、いろいろな「動物業界のお仕事」を紹介していきます!

今回は、コンパニオンアニマル用のサプリメントやおやつの営業をしている上本さんに、1日の業務や就職までの経緯、この仕事を目指す人へのアドバイスなどをお聞きしました!

*コンパニオンアニマル:人間とともに生活し、密接な関係をもつ動物のこと。伴侶動物。

写真:ミヤリサン製薬の上本さん

私の所属する部署では、犬や猫のサプリメントやおやつを、インターネットを活用して販売しています。具体的には、販売する商品の検討、ウェブサイトやSNSの運用、広告やキャンペーンなどの企画と実施、商品をお届けするときに一緒に入れる販促物の作成、受注や問い合わせへの対応など、多岐にわたる業務を分担して行っています。そのなかで私がおもに担当しているのは、SNSの運用や、キャンペーンやイベントなどの企画や広報なので、パソコンを使った業務が中心となります。

写真:パソコンを使った業務がメイン

朝は出社した後、メールや受注への対応や、SNSなどのチェックをします。その後、これから実施する予定のキャンペーンやイベント、広告などの準備を進めるほか、SNSの運用などを行います。SNSの運用では、投稿する画像や動画の作成から手掛けるため、見やすく可愛いものをつくるために毎回試行錯誤しています。現在は販売経路を広げることを検討しているため、他社と面談するために外出することも増えています。

写真:社内での打ち合わせの様子

ウェブサイトやSNSを部署で管理しているため、飼い主さんからの声が届きやすい環境です。インターネットを通して、商品の感想や、キャンペーンなどの企画を楽しむ声をいただいたときには、他のメンバーに共有して皆で喜んでいます。

また、機会は少ないですが、イベントなどで「この商品、すごく良いです!」「この前のキャンペーンに参加しました!」という声をいただくこともあります。このような嬉しい声にやりがいを感じています。

写真:イベントなどでいただいた声がやりがいにつながる

子どものころからいろいろな動物が大好きで、犬と暮らしたり、馬に乗ったりと、多くの時間を動物と過ごしてきました。この経験から、将来は動物とかかわる仕事に就きたいと考えていました。

また、一緒に過ごしている動物たちの体調がすぐれないときに「薬だけでなく食事にも気を使って経過を見る」という対応を取ることがありました。この経験から、動物たちが口にするものが健康の助けになることに興味をもつようになったことが、今の仕事につながっています。

写真:元保護猫の社猫、すみれ(左)となつめ(右)

高校は農業高校、大学では農学部に所属し、生物資源系の学科で幅広い分野について学びました。就職活動では、動物に関係する仕事の求人を探し、現在の会社に就職しました。

私が当社に就職したときには、今の部署はまだ企画段階でした。部署の発足前からメンバーに加わり、コンパニオンアニマルを対象としてインターネットを活用するB to C事業である新ブランド「ヒューペル」を立ち上げました。もともと私はあまりインターネットを使った業務には詳しくなかったため、犬や猫について学ぶのと並行して、インターネットを活用した販売促進などを学びました。今でも業務を行いながら試行錯誤を重ねています。

写真:インターネットを活用して商品の販売につなげる

世の中には、さまざまな「動物に関係する仕事」があります。そして、どの仕事であっても、動物だけでなく、動物と暮らす人についても考えなければなりません。

インターネットを利用した仕事でも同様です。飼い主さんや商品を使う子たちの顔を直接見る機会は少ないものの、声は直接届きやすい環境です。その環境を活かして、「どのような商品があったら、動物たちが日々健康で元気に過ごせるか」「どのようなキャンペーンがあったら喜んでいただけるか」などを考えられる想像力や企画力があると、活躍できる仕事だと思います。

上本樹里(かみもと・じゅり)
ミヤリサン製薬株式会社 CA事業推進室