フォトエッセイ  犬と人が織りなす文化の香り【第5回】アメリカ・ロサンゼルス

L.A.は犬にとっても楽園?

アメリカ合衆国カリフォルニア州にある都市、ロサンゼルス。年間を通して温暖な気候で、ビーチや山、砂漠など豊かな自然に囲まれています。ハリウッド映画の本場であり、映画や音楽、アートなどエンターテインメント文化も根付いている魅力的な街です。ロサンゼルス国際空港(LAX)から南東に車で50分ほど行ったところにあるオレンジカウンティの「ハンティングトンドッグビーチ」は、犬好きと犬たちにとって至福の場所です。

このエリアは、都会から少し離れていて落ち着いた雰囲気で、富裕層に好まれる高級住宅が建ち並んでいます。そのため、ビーチには観光地のように特別なサインがないので、路上脇のパーキングメーターに車を停めて訪れる人や住人がほとんどです。ビーチ内はノーリードを許可されていますが、公道ではマナーを守る人が多くしっかりリードを着けて散歩しています。

ビーチに野生のアザラシがいる光景は、西海岸では珍しくありません。犬がアザラシに近寄らないように気をつけながら、人間と犬がビーチをシェアしている光景を見ることができるのは、この場所の特徴です。

ドッグフレンドリーな街であることをアピールしている看板。上にある青い箱の中身は犬用のウンチ袋です。ウンチ袋にはスポンサー企業などのロゴやかわいいイラストが入っていたりします。

日々の暮らしのなかで余暇を大切にするロサンゼルスでは、一緒に遊んだり、運動したりすることを目的にして犬を迎える人が多いと思います。レトリーバーやジャック・ラッセル・テリアをはじめ、アクティブな犬種を見かけることができます。

【写真・文】
蜂巣文香(はちす・あやこ)
写真家。犬、猫、コンパニオンバードなどのペット写真をはじめ、手仕事やライフスタイルなどさまざまな分野で“伝わる”写真を日々撮影している。広告や雑誌、書籍、WEBなど幅広く活躍中。欧米を中心とした海外での撮影経験も豊富。愛犬雑誌「Wan」(緑書房)でもおなじみのカメラマンで、柴犬をモチーフにしたカレンダーシリーズ「しばいぬ(卓上)」「日本の柴犬(壁掛け)」「黒柴(壁掛け)」(緑書房)も毎年好評を博している。
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