『ゆるっと乗馬生活のススメ』作者：小村ことみさんに聞く 乗馬のおもしろさと奥深さ

イラストレーターとして活動し、SNSに馬のイラストや乗馬のエッセイ漫画を投稿しています。
2023年に「新コミックエッセイプチ大賞」を受賞しました。現在、乗馬のエッセイ漫画『ゆるっと乗馬生活のススメ』を連載中です。

もともと、趣味でイラストや日常に起こったことをエッセイ漫画として描いていましたが、乗馬を始めたこときっかけに、乗馬で起こった出来事も描くようになりました。

馬一頭一頭の個性が見てわかるように気を付けています。
馬を描きはじめたときは、馬自体を描くことが難しかったですし、個性はあまり注目できませんでした。

今では目や模様、雰囲気、特徴的な馬具などを意識して描くようにしています。

まったく乗馬を知らない人が置いてけぼりにならないように、乗馬の専門用語に注釈を入れたり、セリフの流れで分かるようにしています。

それから、馬に乗っている絵はどうしても同じ様になってしまうので、下から見上げるようにして迫力を出してみたり、馬の顔のアップで生き生きした姿を描いてみたりしています。

パートナーの趣味が乗馬だったことがきっかけですが、競馬を初めてテレビで見た時に感じた力強さや迫力、何よりカッコよさに魅せられて始めようと思いました。

イメージ通り、結構かかってしまう場合はあります（笑）
だたし、クラブによって20～30代向けの比較的安めのプランがあったりするので、そこまで大きなハードルではないのかなと思います……！
今となっては、一歩踏み出してよかったです。

馬によって対応が異なることです。
すぐに動き出してくれる子もいれば、全く動いてくれない子もいて、その日の天候や体調、気分でも対応が変わってしまうことは乗馬の難しいところであり、醍醐味だと思います。

そうです！　乗馬は人間だけではできなくて、馬の調子や癖を理解してやっと始まるスポーツなんです！
乗馬は「優雅で、馬に乗っているだけ」というイメージを持たれる方が多いと思いますし、私もそういうイメージを持っていましたが、実際はとっても地道なものです。

馬が動いてくれた後は制御しないといけないですし、とっても揺れます。
速く動くとそれだけ揺れも大きくなり、それに合わせて体を動かす必要があります。優雅なイメージとは対照的で、泥臭いスポーツだと思います。

初めて体験乗馬をしたとき、私が乗っていた馬が日向ぼっこをして止まってしまったことがありました。とても可愛らしいと思いましたし、いきものに乗っていることを実感しました。

気難しい馬にうまく乗れた時はとても嬉しかったですし、何度も同じ子に乗ることで個性や癖を理解して、スムーズに乗れた時には達成感がありました。

先ほどと被ってしまいますが、いきものと心が通じていると感じられることは、とても大きな魅力だと思います。
人のことをよく見ていますし、人によって態度を変えるので、自分に向けてくれている感情を読み取るのはおもしろいです。

一つの趣味があまり長く続かなかった私でも、「馬が待っているから、今日も行こう」という気持ちになって、もう3年続いています。
毎回同じ子に乗れるわけではありませんが、レッスン前後に会いに行く楽しみもあります。

乗馬は少しハードルが高いかもしれませんが、興味を持った方は競馬での力強さや、観光牧場の落ち着いた雰囲気などで馬を感じてほしいです。

読んでいただきありがとうございました！
馬に関する漫画をSNSに投稿すると「わかるわかる！」と共感していただけたり「そうなんだ！？」と興味を持っていただけたり、皆さんと馬の魅力を共有できることがとても嬉しいです。
今後は自分の話だけではなく、乗馬クラブに通う人と馬のエピソードや、可能であれば馬術選手や、競馬の騎手の方々のエピソードを描きたいと思っています。多種多様な馬との関わり方が描けると思いますし、より一層乗馬の魅力が伝えられるのではないかなと思っています。

これからも乗馬を楽しみながら、馬に関することをたくさん発信していけたらと思います。
書店に自分の本が並ぶことが夢なので、コツコツ頑張っていきます。
どうぞ応援よろしくお願いします！