バードウォッチングの魅力
バードウォッチングは、野鳥を見て楽しむ自然観察のひとつです。森や草原、池や川、海辺などの鳥が暮らす場所でその姿を探し、きれいな羽の色やかわいらしいしぐさ、美しい鳴き声を楽しみます。

身近な公園や河川敷を散歩しながらでも始められるので、遠出が難しい方や体力に自信がない方でも気軽に楽しむことができます。
一方で、もっと多くの鳥を見たいという方は、離島や高山などへ出かけることもあります。日本中、世界中を飛び回る愛好家もいるほどです。
それぞれのスタイルで楽しめるところが、バードウォッチングの大きな魅力です。
鳥を見つけるには少し慣れが必要ですが、コツをつかめば、いつでもどこでも楽しめるようになります。
バードウォッチングの始め方
初心者におすすめなのは、水辺に行くことです。池や川は視界が開けていて、鳥の姿を見つけやすい環境です。カモやサギなどの水辺の鳥は体が大きく、動きもゆっくりなので、じっくり観察できます。
また、冬は観察に最適な季節です。カモやカモメなど、多くの水鳥が冬を日本で過ごすため、水辺にはたくさんの鳥が集まります。森の小鳥も、葉が落ちた冬のほうが見つけやすくなります。


あると便利な道具
双眼鏡
鳥は人が近づくと逃げてしまうため、遠くから観察できる双眼鏡があると便利です。羽の模様や目の動きなど、細かい部分まで見えるので鳥の魅力をより深く楽しめます。
おすすめは、倍率8〜10倍、対物レンズ30ミリメートル前後のものです。高倍率すぎると手ブレをして観察しづらく、レンズが大きいものは重くて扱いにくいためです。カタログでは、倍率が8倍で対物レンズが30ミリメートルの双眼鏡には「8×30」と表記されています。
図鑑
見つけた鳥の名前や特徴を調べるには図鑑が役立ちます。最初の一冊にはイラスト図鑑がおすすめです。似た鳥が並んでいて比較しやすく、特徴もわかりやすく描かれています。掲載種が多すぎる図鑑よりも、よく見られる鳥に絞ったコンパクトな図鑑のほうが使いやすいです。

日本野鳥の会では、身近な鳥24種を掲載した「おさんぽ鳥図鑑」を無料配布しています。ぜひご活用ください。
■小冊子「おさんぽ鳥図鑑」プレゼント(日本野鳥の会)
https://www.wbsj.org/activity/spread-and-education/supervisor-and-lending/osanpozukan2016/
鳥を見つけるコツ
「声はするのに姿が見えない」「どこにいるのかわからない」そんな悩みを持つ方は多いです。まずは肉眼で広く周囲を見渡すことが大切です。双眼鏡は、鳥の位置がわかってから使いましょう。
鳥の声や動きに気づいたら、その方向をじっと見てみてください。繰り返すうちに、だんだん鳥の姿をとらえられるようになります。
一番の近道は、経験者と一緒に観察することです。日本野鳥の会の各地の支部では「探鳥会(たんちょうかい)」という観察会を開催しています。野鳥観察に慣れている人たちと一緒に歩きながら鳥を探すことで、初心者でも鳥の存在に気づきやすくなります。定期的に開催されている場所もあるので、季節ごとの鳥の変化も楽しむことができます。
■探鳥会-バードウォッチング(日本野鳥の会)
https://www.wbsj.org/about-us/group/tanchokai/

バードウォッチングのマナー
私たちは、野鳥の生活空間にお邪魔している立場です。野鳥や周囲の環境への配慮を忘れないようにしましょう。特に、繁殖期に巣やヒナに近づきすぎると、親鳥が子育てをやめてしまうことがあるので注意が必要です。また、餌や音声で鳥を呼び寄せる行為も自然な暮らしを妨げることになるので控えましょう。さらに、公園などでは、周囲の人たちの迷惑にならないように配慮しましょう。
日本野鳥の会のホームページでは、バードウォッチングのマナーをまとめ、紹介しています。出かける前に、ぜひご確認ください。
■フィールドマナー(日本野鳥の会)
https://www.wbsj.org/activity/spread-and-education/bbw/manner-field/

おわりに
「野鳥を見つけよう」という気持ちで歩いていると、だんだん野鳥との出会いが増えてきます。
しかし、ある日いつも見ていた鳥がいなくなったり、数が減っていたりすることがあるかもしれません。そんなときは、周囲の自然環境に変化がないか、よく観察してみてください。鳥たちの暮らしに何かが起きているサインかもしれません。
バードウォッチングは、鳥を見て楽しむだけではなく、彼らの暮らしや自然環境を見守る活動でもあります。この楽しみを通じて、野鳥を見守る仲間が増えていくことを願っています。
【写真】
野鳥写真:井上瑞穂
その他:日本野鳥の会
【文】
公益財団法人 日本野鳥の会 普及室 普及教育グループ
「野鳥も人も地球のなかま」を合言葉に、野鳥や自然の素晴らしさを伝えながら、自然と人間とが共存する豊かな社会の実現をめざし、活動を続けている自然保護団体。全国の連携団体(支部)や会員、支援者と連携・協力しながら、日本各地の問題に取り組む。
ホームページ:https://www.wbsj.org/
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