知らなかった! コールダック用フードの開発秘話

コールダック(ナキアヒル)は、アヒルの品種改良によって生まれたカモ科マガモ属の水鳥です。
近年、その真っ白な体や黄色いくちばし、つぶらな瞳が人気を集め、ペットとして飼育する方も増えているようです。

そんなコールダックをはじめとする水鳥用のフード「バーディー ダックフード」が、どのようにして開発されたのかをご紹介します。
※コールダックの他、アヒルや合鴨にも使用することができますが、野鳥に与えてはいけません

コールダック

はじめは動物園用だった?

元は、水禽類の健康維持に配慮して開発されたフードで、動物園向けとして販売がスタートしました。動物園で普段与えられている餌の組成や動物たちの食べ方、体調の変化を細かく観察しながら栄養バランスや食感を調整し、継続して使いやすい仕様へと変化していきました。

そして、動物園で実際に使われてきた「実績のあるフード」を、より多くの方に使用してもらうために一般用として展開する試みが始まりました。当初は「本当に需要があるのだろうか」と手探りで進めるところからのスタートでした。
日本国内におけるコールダックの飼育頭数もわからない状況でしたので、アンケートやSNSで情報を入手しつつ、家庭で飼育されているコールダックの食事量やフードの使い勝手などを検討して完成したのが、現在の「バーディー ダックフード」です。

バーディー ダックフード

鳥類に合わせた設計

鳥類は歯が無く咀嚼ができないため、くちばしの形体に合うように粒のサイズや形状を工夫しています。カモ科の鳥は水面に浮いている餌をついばんで食べるため、ダックフードは水に浮く浮上性に設計されています。

また、主食用フードとしてバランス良く栄養設計されていたところに、動物園で培ったレシピを活用することで嗜好性が高められました。

浮上性の粒のため水鳥が食べやすい

より家庭で使いやすく

動物園用から始まったダックフードでしたが、一般用に改良するにあたって「鮮度」を意識しました。いつでも新鮮なフードが食べられるように、風味の飛びにくいジッパータイプの包材を採用しました。また、飼育頭数と使用量の調査から、1羽で飼育している飼い主さんが鮮度を保ったまま使い切りやすい量を割り出し、内容量を1.8キログラムに設定することで、家庭用のダックフードが完成しました。

飼育のワンポイント!

コールダックは、非常に食いしん坊で与えた分は全て食べてしまう子が多いです。餌のやり過ぎで肥満になると、自分の体重で足に負担がかかることで、趾瘤症(しりゅう)などのアヒル特有の病気を起こす恐れがあるので、気を付けましょう。

コールダックは、元来採餌(自ら餌を探して食べること)をします。野生下では草や虫など食べるように、ミックスフィーディングという形でダックフードの他、果物や昆虫、野菜など色々な素材を混ぜて与えるのも良いでしょう。

さまざまな与え方の例

健康維持のために日光浴をさせてあげましょう。外やベランダなどに、少し歩き回れるスペースを確保してあげてください。水浴びも重要で、体の汚れを落としたりストレスを発散させたりします。水浴びをしていない子は、体臭がきつくなることがあります。

フローリングやコンクリートを歩くと足の裏のトラブルを起こす恐れがあるため、柔らかいマットや人工芝を敷いてあげることをおすすめします。また、できるだけ段差がないようにすることも大切です。

みなさんが、コールダックと楽しくて健康な毎日を過ごせることを願っています。

バーディー ダックフードの製品画像

【執筆者】
日本ペットフード株式会社
1960年創業。日本ではじめて国産のドッグフードを世に送り出す。すべてのペットに、「よろこびの毎日を過ごしてほしい」と願いを込めて昭和、平成、令和と一貫しておいしさと健康を追及し続けている。
ホームページ:https://www.npf.co.jp/

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