森の貴婦人・オカピ(よこはま動物園ズーラシア)
オカピはこんな生き物
オカピ(キリン科オカピ属・学名Okapia johnstoni)はコンゴ民主共和国の熱帯雨林にのみに生息しており、木の葉や小枝、木の芽などの植物を主食としています。基本的には昼行性で、1頭で単独生活をしています。
よこはま動物園ズーラシアでは現在、ホダーリ(オス 、2001年6月21日生まれ 22歳)、ララ(メス 、2014年12月10日生まれ 9歳)、バカーリ(オス 、2015年9月24日生まれ 8歳)の3頭を飼育しています。
※情報は2024年3月時点のものです
オカピの日常
オカピの1日は健康チェックと朝餌の給与から始まります。展示場へ向かう準備と寝室内の清掃完了後、9時30分までに展示場に移動します。寝室内には夜間に動物が過ごした形跡が多く残っているので、清掃時はウンチの状態や昨晩の餌の残りなどを細かくチェックします。
日中も採食状況を見ながら枝葉を給与します。また蹄(ひづめ:足についている爪)の状態を確認したり、健康チェックをスムーズに行ったりするために、足や蹄に触る練習や、体重測定なども行います。
14時30分から「飼育員のとっておきタイム」でガイドを行いながら、来園者にオカピの生態や魅力を伝えています(飼育員のとっておきタイムは季節によって内容が変わるので、ぜひ公式サイトをご確認ください!)。
16時30分の閉園後、展示場から寝室へ戻ります。動物の状態を確認して、夕方の餌を給与、展示場の清掃を行います。
飼育員さんの小話
オカピは単独生活をする動物ですが、動物園ではちょっと変わった行動も見られます。柵越しに隣室のオカピが舌で耳を舐め合ったり、目を舐めたりしてコミュニケーションを取るのです。飼育担当者もオカピの耳の中に指を入れて掃除をすると、とても気持ちよさそうな表情を見せてくれます(指はまっ茶色になりますが……)。このようにして、動物との関係を築くことで、健康チェックや治療などが行いやすい環境を整えています。
飼育員さんが教える見どころ
屋外展示場に出ているときは、植栽の緑色によってオカピの体のこげ茶色がとてもきれいに見えます。また外でのんびりと歩いている姿を見ると、別名『森の貴婦人』と呼ばれていることに納得できます。
ガイドの時間では枝葉を食べている姿を間近で見られるようにしているため、長い舌をとても器用に使って葉を巻き取る行動も観察できます。
オカピは熱帯雨林に生息しているため、雨が降っても体が濡れないように皮膚から茶色の油のような物質を出しています。そのため、体を手やタオルなどで擦ると、茶色くなります! 毛は短く、密に生えているので、ベルベット生地(美しい光沢で、表面に細かい毛羽が生えている生地)のような触り心地です。
【文・写真】
よこはま動物園ズーラシア
〒241-0001 横浜市旭区上白根町1175-1
TEL 045-959-1000
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