アメリカ西海岸のカリフォルニア州北部に位置する大都市、サンフランシスコ。この街は年齢層が若く、エンジニアやデザイン関連の学校が多く存在するのが特徴です。また、サンフランシスコに住む多くの人たちは、全体的に高いデザイン感覚を持っています。実際に街中を歩くと、目に飛び込んでくるものは鮮明な印象として残るものが多いです。そして、世界的に発信力や影響力のあるデザイン会社、企業などが多数存在していることでも有名です。

サンフランシスコに住む知人から「きっと、あなたのお気に入りの場所になるよ」とすすめられ、ダウンタウンからMUNIメトロ・Jラインで約30分の距離にあるミッション地区(Mission District)の南側、バーナル・ハイツ地区(Bernal Heights)にある「バーナルハイツパーク」に行きました。パークからの眺めは、眼下に広がる郊外の街並みと、遠くに見えるフィナンシャルディストリクトの高層ビル群がとても印象でした。また、散策に最適なハイキングコースがたくさんあり、愛犬のためのドッグプレイパークも完備されていました。観光客に出会うことのない、地元の隠れたスポットです。
パークの入り口に到着すると、驚くべき光景が目に飛び込んできました。リードをつけていないたくさんの犬を連れた二人の姿です。


非常に興味深かったため、彼らと犬たちを追うように、ゆっくりとウォーキングを始めました。緩やかな丘をアップダウンしながらサンフランシスコの街並みを眺めたり、犬同士が遊んでいる様子や犬と一緒に休憩している飼い主の姿、さらには初めて出会う犬たちから「おもちゃを投げて!」と催促され、このエリアの住人になったような気分になりました。

気がつくと、多頭を引き連れていた二人をすっかり見失ってしまいました。残念に思った瞬間、正面から引き返してきたところに遭遇しました。チャンスだと思い「ハイ!」と挨拶を交わし、「この犬たちは二人の犬ですか?」と尋ねると、笑いながら「違うよ。私たちはドッグウォーカーだよ。」と、答えてくれました。
このパークは、多くのドッグウォーカーに愛用されているようです。ドッグウォーカーの90パーセントは本業が別にあり、フリーのアーティストやクリエイターが最も多いそうです。本業での自立がまだできないため、資金調達や生活維持としてドッグウォーカーの仕事をしていると話してくれました。また、ここはアーティストやクリエイター同士の情報交換の場としても活用されているそうです。

この街では、失敗を恐れるよりも前向きな姿勢が重視されています。そのため、スタートアップなどに挑戦する人が非常に多いそうです。だからこそ、夢を現実にできる魅力的な街だと強く感じました。
【写真・文】
蜂巣文香(はちす・あやこ)
写真家。犬、猫、コンパニオンバードなどのペット写真をはじめ、手仕事やライフスタイルなどさまざまな分野で“伝わる”写真を日々撮影している。広告や雑誌、書籍、WEBなど幅広く活躍中。欧米を中心とした海外での撮影経験も豊富。愛犬雑誌「Wan」(緑書房)でもおなじみのカメラマンで、柴犬をモチーフにしたカレンダーシリーズ「しばいぬ(卓上)」「日本の柴犬(壁掛け)」「黒柴(壁掛け)」(緑書房)も毎年好評を博している。
Instagram:dogtionary_hachi
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