繊細で心優しき森の賢者
ニシゴリラはこんな生き物
ニシゴリラ(霊長目ヒト科ゴリラ属・学名Gorilla gorilla)は、ナイジェリアやカメルーン、ガボンなどの原生林にすみ、野生では木の葉、果実、昆虫などを食べています。森林で群れを作って生活し、木の上の高い所から様子を伺うような行動をとります。
当園では、シャバーニ(オス、28歳)、ネネ(メス、推定53歳)、アイ(メス、22歳)、キヨマサ(オス、12歳)、アニー(メス、12歳)の5頭を飼育・展示しています。2025年11月4日にアニーが上野動物園へ引っ越すため、当園で飼育するニシゴリラは4頭になります。
シャバーニは、1996年10月20日生まれのオスで、当園のニシゴリラの群れをまとめるボスです。成熟したオスのゴリラに見られる、背中の毛が白色になったシルバーバックで、群れのボスらしい慎重な一面も見せてくれます。

ネネは、1973年10月27日に来園したメスです。人間でいうとおばあさんの年齢で、現在は群れから離れて生活をしています。

アイは、2003年2月27日に当園で生またメスで、同年に亡くなってしまったリッキーとネネの仔どもです。賢く、エサのフィーダーから上手く餌を取りだすことができます。
キヨマサは、2012年11月1日に当園で生まれたオスで、シャバーニとネネの仔どもです。近頃はとても大きくなり、シャバーニとの見分けも難しくなってきたほどです。

アニーは、2013年6月2日に当園で生まれたメスで、シャバーニとアイの仔どもです。アイに似て賢く、フィーダーから上手に餌を取り出します。
※情報は2025年9月時点のものです
名古屋市東山動植物園のニシゴリラの日常
朝一番にゴリラたちに挨拶をして、ボスのシャバーニから順番に餌をあげる準備をします。
身体に異常がないか確認した後、運動場にエサを用意してゴリラたちに出て来てもらいます。
その後、室内の掃除と昼の餌を用意して室内に入れるようにします。
夕方は、一時的に非公開エリアに移動してもらい、餌を用意した室内に移動させ、17時頃に異常がないか確認をします。

飼育員さんの小話
アニーは2013年に当園で産まれましたが、誕生後の衰弱が激しかったことから、人工哺育で育てることになりました。
人工哺育で育てたゴリラは、群れに受け入れられないことがよくあるため、群れのゴリラと対面させたり、世話をするときはゴリラの母親のようにふるまったり、細やかなフォローを行いました。そのような努力の結果、2015年に群れに帰ることができました。

飼育員さんが教えるゴリラの見どころ
当園では、運動場にゴリラタワーを設けています。野生のゴリラが木の上で様子を伺う行動をとるように、当園のゴリラも頻繁に登ってお客さんの様子を見ています。このような野生の行動を見ることができる機会は貴重ですので、よく観察してみてください。
ゴリラが胸を叩くドラミングは、手をグーにして行うイメージを持たれることがあります。しかし、実際はパーで胸を叩いてポコポコ鳴るようになっているので、ドラミングをしている際は、手に注目です!
【文・写真】
名古屋市東山動植物園
〒464-0804 名古屋市千種区東山元町3ー70
TEL:052-782-2111(代表)
公式サイト:https://www.higashiyama.city.nagoya.jp/
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Facebook:東山動植物園
YouTube:東山動植物園
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