前回はカンボジア北西部にあるシェムリアップでの旅を紹介しましたが、実は日本からシェムリアップへの直行便が無かったためベトナム経由で行きました。その際に、トランジットだけで素通りするのも勿体ないので、ベトナムの街に滞在することにしました。
ベトナムで訪れたホーチミン、ホイアン、ダナンは、どこも活気にあふれ、車やバイクがビュンビュンと行き交っていました。歩行者用の信号はほとんどありません。ベトナムで初めて道路を渡ったときの緊張は、旅のはじまりを感じさせてくれるものでした。
ベトナムにも干支があるのですが、日本とは違ってうさぎの代わりに猫が入ります。したがって、2023年は「猫年」でした。猫がベトナムにおいてどれほど身近な存在なのかが伺えますね。
ところが街を歩いていると、あちこちで犬は見かけるものの、猫は見かけません。その代わりに、招き猫の置物ばかりが至る所にあります。
さて、猫はどこにいるのでしょうか?
穏やかに暮らす猫たち
穀物屋さんで猫の姿を見つけました。ネズミ退治係として大活躍しているようです。
こちらは、家の入口付近で通行人を見守っていた猫です。飼い主のお兄さんと、とても仲良しでした。
カフェでは、レジの横に猫がいました。可愛い猫が気になって、なかなか注文の品を決められませんでした。
事務所の入り口付近で遊ぶ子猫の姿も見かけました。広い敷地を元気に走りまわっていました。
このように、ベトナムの猫たちは店の敷地から出ることなく、街の喧騒から一歩引いた場所で穏やかな時間を過ごしているようです。
【文・写真】
町田奈穂(まちだ・なほ)
埼玉県出身。世界中を旅しながら、地域の猫を撮影している。猫の表情や仕草、猫が暮らす環境の色と光に重点を置いた写真が特徴。2023年に世界一周旅行を達成し、初の個展を開催。その他、企業カレンダーやグループ展など精力的に活動中。
Instagram:cat_serenade
X(旧Twitter):naho_umineko
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