「いきもののわ」5月の特集では、いろいろな「動物にかかわるお仕事」を紹介していきます!
今回は、養豚家向けDXソリューションを開発するスタートアップでAIデータ運用・品質管理を担当している寺田さんに、1日の業務や就職までの経緯、この仕事を目指す人へのアドバイスなどをお聞きしました!
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1日の業務について教えてください!
AIが正しく学習できるように、画像データにアノテーション(ラベル付け)を行い、AIの精度向上のためのデータ整備やルール設計をしています。
午前中は、開発部全体のタスク進捗を確認するミーティングから始まります。それが終わったら、当日のタスクの確認とチームメンバーから来た質問への回答、優先順位の確認を行います。

午後からは主に、チームメンバーが作成したアノテーション作業の結果を精査するレビュー業務に集中します。わずかなズレや解釈の相違も見逃さないように具体的なフィードバックを行い、チーム全体の視座を合わせていきます。
現場で上がってきた不明点や判断に迷うケースを整理し、AIエンジニアと連携しながらチームメンバーが作業中に迷わないためのルールの検討や、マニュアル整備に取り組みます。
退勤前には、翌日のミーティングで部内に共有するために、当日の進捗や今後の完了見込みのまとめをしています。
仕事のやりがいを教えてください!
自分が一つひとつ丁寧に定義したデータによって、AIの精度が目に見えて進化していくことにやりがいを感じています。
それまでのデータでは正しく認識できなかったことが、私たちの提供したデータをもとに学習を行うことで、期待通りに判定できるようになったとエンジニアから報告を受けたときが、まさにAIを育てているという実感が湧く瞬間です。私が直接プログラムを書くわけではありませんが、学習データを作る身としてはこの瞬間が大きな喜びになっています。
地道な観察と試行錯誤の結果が、精度の向上という明確な数字で返ってくるため、達成感と共に、プロジェクトの根幹を支えているという自負を持ちながら取り組んでいます。

どうしてこの職に就こうと思ったのですか?
もともとイラストを描くことが好きで、微細な違いを見分けたり、一つの作品を丁寧に作り込んだりすることに没頭する性格でした。
転職活動中に「アノテーション」という仕事を知り、最先端のAI技術が、実はこうした緻密な手作業の積み重ねによって支えられているという事実に深く感銘を受けました。自分の得意とする「観察力」や「コツコツと精度を追求する姿勢」が、AI開発という自分にとって未知の分野で強力な武器になるのではないかと感じたことが、現職に就こうと思ったきっかけです。
表舞台に立つ華やかさよりも、裏側から技術の進化を支える職人気質な役割に強く惹かれ、この世界に挑戦することを決意しました。
就職までの経緯を教えてください!
以前はパティシエとして勤務しており、材料の1グラム単位での計量や、寸分の狂いもない仕上げにこだわるなど、一つひとつのお菓子に丁寧に向き合っていました。その後、将来を見据え、腰を据えて長く働き続けられるスキルを習得したいと考えIT業界へ転身し、まずはITサポート職として数年間の経験を積みました。
日々の業務を通じてシステム改善に携わる面白さを知る一方で、より特定のプロダクトやプロジェクトに深く携わりたいという思いが次第に強くなっていきました。そんなときに現職と出会い、パティシエ時代に培った「細部への執着」と、サポート職で得た「日々の改善を積み重ねる姿勢」の双方を最大限に活かせる最適な場所だと確信し、入社を決意しました。
この職を目指す学生さんに、アドバイスはありますか?
アノテーションはまだ一般的ではないかもしれませんが、AI開発においては、食を支える農家のような欠かすことのできない仕事です。特別な専門知識が必要と思われがちですが、最も大切なのは「これはなぜこう見えるのか」と疑問を持つ好奇心と、丁寧な観察力です。自分の手で整えたデータが、やがて社会を便利にするAIの知能へと変わっていく貢献感は、この職種ならではの魅力です。未経験からでも、自分のこだわりを価値に変えられる場所です。ぜひ一歩踏み出してみてください!

寺田 美沙季(てらだ・みさき)
株式会社Eco-Pork 開発部 AIシステム課
ホームページ: https://www.eco-pork.com/
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