今年の年明けすぐに、カンボジア・シェムリアップを訪れました。気づけば3年連続、3度目の訪問。なぜ同じ場所に通ってしまうのか、自分でもはっきりとは分からないのですが、ここにいると不思議と気持ちがほどけていくような心地よさがあり、自然と足が向いてしまいます。

滞在中は、毎朝アンコールワットへ日の出を見に行くのが習慣です。今回はこれまでとは少し違う気候でした。トゥクトゥクに揺られて向かう早朝の道は、これまでで一番冷え込んでいて、寒さに弱い私には薄手のダウンを着てちょうどいいほどでした。日中は日差しが強いものの、過ごしやすい暑さに感じられました。

回数を重ねると、道も覚え、お気に入りの場所や店もでき、少しずつ余裕が生まれてきます。行き先を決めずに散策しながら、通ったことがない道に入ってみたり、気の向くままに角を曲がってみたり。そうした中で、思いがけず猫に出会うこともあり、それも楽しみのひとつです。

外観に惹かれて立ち寄ったお寺では、猫が出迎えてくれました。

そして、3度目の再会となる白茶色のオス猫にも会えました。身体は大きいですが、とても穏やかな性格で、食事のときは若い猫に先を譲り、少し離れた場所で待ってから最後にゆっくりと食べるような子です。今回は、少年と一緒に敷地内を歩く姿を見かけました。並んで歩く様子がとても自然で、まるで親友同士のような様子に心が和みました。

また、前回会ったときはまだあどけなかった子猫が、しっかり者に成長している姿にも嬉しくなりました。こうして成長を見られるのも、同じ場所を訪れる旅ならではの楽しみです。

毎回訪れるお気に入りのカフェでも、猫たちが迎えてくれました。今回はオリジナルメンバーに加え、フレンドリーな新入りにも会えました。

カンボジアの胡椒は、世界最高峰ともいわれるほど質が高く、その店の料理にも使われています。今シーズンのものは特にみずみずしく、フルーティーな風味が印象的でした。
世界には、不思議と心が落ち着く場所があるものです。私にとって、シェムリアップがそのひとつ。同じ時期に、同じ場所を訪れ続けることで、自分では気づかないうちに見え方が少しずつ変わってきているのかもしれません。切り取る風景も、回を重ねるごとにわずかに変化しているように感じます。

これまでは乾季にしか訪れたことがなかったので、時期を変えて雨季などに行ってみるのも面白いかもしれません。また違った表情に出会えるような気がしています。
【文・写真】
町田奈穂(まちだ・なほ)
猫写真家。水中写真家・鍵井靖章氏との出会いをきっかけにカメラを始める。「猫×彩×旅」をテーマに、世界中を旅しながら各地で出会った猫たちを撮影。これまでに35ヶ国以上を訪れ、2023年には念願の世界一周を果たす。2023年、2024年に富士フォトギャラリー銀座にて個展を開催。その他企画展やSNS等を通じて作品を発表している。
Instagram:cat_serenade
X:naho_umineko
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