緑書房はこのたび、『いつか、大切な猫を見送るあなたへ 獣医師が経験した「看取り」の話』(著:山本健二)を発刊しました。
書籍概要① すべての猫の飼い主に寄り添う「見送り方」の案内書
どんな猫の飼い主もいずれは経験することになる「看取り」。
特に慢性の病気を抱えている猫の場合、治療法の選択、積極的治療をいつまで続けるか、猫にとっての心地良い時間をどう作っていくかなど、飼い主は尽きない悩みや迷いを抱えることになります。
本書は、現役獣医師として多くの高齢猫の治療を手がける著者が、19歳の愛猫「キャンちゃん」を慢性腎臓病で看取った自身の経験をもとに、老猫のケアや看取りについて、飼い主に知っておいてほしいことをまとめた本です。
今まさに老猫と暮らしている人だけでなく、いつかの遠い未来に愛猫を見送る人、そして過去の看取りに後悔を抱える人……。すべての猫の飼い主に、獣医師の視点・当事者である飼い主の視点の両方から温かく寄り添い、「見送り方」の手ほどきをする一冊となっています。
書籍概要② エッセイから実用パートまで幅広い内容
第1部「一人の獣医師が愛猫を看取った話」は、著者がキャンちゃんを見送ったエピソードを主軸に、獣医師として・一人の飼い主として向き合った等身大の感情や、老猫の治療に関連する知識を散りばめたエッセイ。
第2部「猫と暮らす人たちに伝えたいこと」は実用パートとして、看取りへの考え方や終末期を迎えた猫の環境づくり、最後の時間の過ごし方、ペットロスとの向き合い方など、より幅広く実践的な内容を解説します。



また、実際の診療で使える2つの付録を収録。「獣医師と飼い主さんが同じ方向を向くための7つの確認事項」は、獣医師とのすれ違いを防ぎ、治療やケアの方針を話し合う手がかりとなる確認項目リスト。「治療選択のための自己チェックリスト」は、今置かれた状況や飼い主自身の気持ちを言葉にして整理するための目的別リストとなっています。

著者の山本健二先生からのコメント
2017年、19年間ともに暮らした愛猫・キャンちゃんを、慢性腎臓病で見送りました。
そのころの私は、獣医師として病気の知識は持っていたはずなのに、自分の猫さんのことになると迷い、悩み、「この選択でよかったのだろうか」と何度も考えました。そんな一人の飼い主としての経験と、獣医師として猫の飼い主さんに知っておいてほしいことをまとめたのが、この本です。
飼い主さんの「こんなはずではなかった」を少しでも減らしたい。その思いが、この本を書いた一番の理由です。
「看取りのことは、まだ考えたくない」「悲しくなりそうで、読むのが怖い」
そう感じる方もいらっしゃると思います。でも、看取りについて考えるというのは、大切な存在を失う未来について心配したり、覚悟したりすることだけを意味するわけではありません。
あなたの猫さんは、何をしているとき、穏やかな様子に見えるでしょうか。どんな食べ物や場所が好きですか。これからも守ってあげたいのは、どんな日常でしょうか。
お別れに至るまでの時間のなかで、治療や食事、通院など、飼い主さんはいくつもの選択肢と向き合います。そんなとき、ご自身と猫さんにとって「何を大切にしたいか」を考えることは、必ず判断の軸になってくれます。その小さな支えとして、この本を使っていただけたら幸いです。

主要目次
【第1部 一人の獣医師が愛猫を看取った話】
第1章 キャンちゃんとの生活
1 キャンちゃんがお家に来た日 〜ひきこもり獣医学⽣だった頃〜
2 妻とキャンちゃんと、3人暮らしの始まり
3 慢性腎臓病と診断──それでも「日常」は続いていく
【コラム】余命を知ることは可能? それは〝希望〟になる?
【コラム】老齢猫と「食べる力」を守るために ~口腔ケアのすすめ~
第2章 獣医師でも迷う……治療の選択肢と葛藤
1「獣医師だから最適な治療を選べる」とは限らない
2 投薬、食事、ケア ~選択肢の多さが苦しさになる~
【コラム】猫の慢性腎臓病用「療法食」の目的とは?
3 代替療法をどう捉える? ~情報の迷路で道を見失わないために~
4 治療を続けることが、本当に猫の幸せなのか?
第3章 最期の時間──何を選び、何を選ばなかったか
1 もう長くないかもしれないと感じた日
2 「最期は、慣れた家で看取る」と決めた
3 「ひまわりが枯れるように」 ~延命措置はしなかった~
4 「この選択で良かったのか?」 ~鎮静剤の投与~
【コラム】「最期の選択」に寄り添う ~安楽死・セデーション~
5 「獣医師の猫だから」つらい思いはさせたくない
6 「全部、一人で決めなくても良かったかもしれない」
第4章 ペットロスと向き合う ~キャンちゃんが教えてくれたこと~
1 最愛の猫を失って
2 悲しみは、段階なんかじゃなかった
3 「新しい猫を迎えないの?」という言葉
4 過去に戻っても、同じ選択をする
【第2部 猫と暮らす人たちに伝えたいこと】
第1章 いつかは来るお別れのために
1 「看取りの準備なんて考えたくない」は普通の感情
2 「いつかは来る」と思っていても、実感できない
3 未来への不安、過去の後悔……これらを軽くするために
4 看取りは特別なことではなく、「日常の延長線上」にある
5 飼い主さんの心の準備
第2章 後悔しない考え方・日々の過ごし方
1 未病と病気 ~「気づくこと」の難しさ・大切さ~
2 余命の正確さと向き合い方
3 「○○すべき」に縛られないでほしい
4 「やっておくと良いこと」リスト
5 「ワクワクする時間」を増やす
6 誤解されやすい用語「緩和ケア」
7 猫にとって快適な環境とは
8 点滴は続けたほうが良いですか? やめどきってあるのでしょうか?
第3章 「そのとき」が訪れるまでの過ごし方
1 「死のプロセス」を知る
2 触れ方と声かけ
3 猫の目には飼い主がどう映っている?
第4章 ペットロスとの向き合い方
1 ペットロスは避けられないもの?
2 猫がいなくなった部屋、どう向き合う?
3 次の猫を迎えることは裏切り?
第5章 猫と幸せに生きるために、忘れないでいてほしいこと
1 老猫と向き合う人へ、最後に伝えたいこと
【付録】
獣医師と飼い主さんが同じ方向を向くための7つの確認事項
治療選択のための自己チェックリスト

■著者
山本健二(やまもと・けんじ)
獣医師、老猫・高齢猫ケアのサポーター
1976年広島県生まれ。麻布大学獣医学部獣医学科卒業。2002年より神奈川県および東京都内の動物病院に勤務し、2010年にZEROどうぶつクリニックを東京都江東区に開院。得意分野は、猫の慢性腎臓病、高齢期医療、栄養学。19歳の愛猫を慢性腎臓病で看取った経験をきっかけに、「こんなはずじゃなかった」という後悔を減らす動物医療を志す。SNS総フォロワー数1万人(2026年6月現在)。診療と情報発信を通じ、猫と飼い主が穏やかに歳を重ねるための「今日できる選択」を届け続けている。
・X…@ZEROyamaken
・Instagram…@yamaken_vet
【本書概要】
・書名:いつか、大切な猫を見送るあなたへ 獣医師が経験した「看取り」の話
・著者:山本健二
・発行:緑書房
・体裁:四六判 192頁
・価格:2,750円(本体2,500円)
・発売日:2026年8月31日
・ISBN 978-4-86811-075-0
■お問い合わせ先
株式会社 緑書房 販売部
〒103-0004 東京都中央区東日本橋3-4-14
TEL:03-6833-0560
https://www.midorishobo.co.jp/
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