『ひび猫にっき』作者・ふじひとさんが描く、猫との暮らしを記録するアルバム

猫との何気なく、儚い日常を描くコミックエッセイで人気のイラストレーター兼漫画家・ふじひとさん。書籍やSNSに掲載される漫画では、等身大の猫との暮らしを覗き見ることができ、共感や感動の声が多く寄せられています。

今回は、そんなふじひとさんに、漫画を描く上でのこだわりや、猫との暮らしで嬉しかったことなどをお聞きしました。

猫との生活を描こうと思った理由

―プロフィールを教えてください!

ふじひとさん

主に猫との生活を題材にした作品を描いているイラストレーター兼漫画家です。今は猫1匹と暮らしています。

ふじひとさん

―猫との暮らしを漫画として描き始めたきかっけは何ですか?

ふじひとさん

先代猫が高齢になり、これまでの思い出を記録として残しておきたいという思いから描き始めました。アルバムを作る気持ちで描いています。

―前作『じじ猫くらし』のタイトルからわかるように、年を取った猫との暮らしの思い出を残す意味があったんですね。

ふじひとさん

『ひび猫にっき』に登場するさび猫と暮らし始めてからは、この子がうちに来てからの成長の記録としての意味も込めています。しばらく経った時に、出会った頃の気持ちを思い出して懐かしめるように描いています。

『ひび猫にっき』書影(『ひび猫にっき』©ふじひと/KADOKAWA)

―さび猫ちゃんの心情の変化も、漫画で描かれていますね。

ふじひとさん

この子は表情がとても豊かなので、漫画に落とし込むときは、そのままの顔がわかるようにしています。

人間を少しだけ信用し始めた頃の表情(ふじひとさんのXより)

―その他にも、漫画を描く際に大切にしていることはありますか?

ふじひとさん

私が見て、触って感じたままの、猫のやわらかさや動きが伝わるように意識しています。

―アルバムとおっしゃっていたように、その時の情景が正確に思い出せるように心がけているということですね。

2匹の違いで大変だったこと

―漫画に登場する猫ちゃんについて教えてください。

ふじひとさん

『じじ猫くらし』に登場するじじ猫は、私が小学生の頃から一緒に暮らしていた子です。13歳で亡くなってしまいましたが、きょうだいと同じ温度感で接する仲でした。

じじ猫ちゃん
ふじひとさん

この子は里親募集で縁があり、お迎えしました。
うちに来たばかりの子猫の頃からお腹を出して寝ていたりと、おおらかな子でした。

―さび猫ちゃんはどのような猫ですか?

ふじひとさん

さび猫は、2年前に市の動物保護センターから引き取った猫です。怖がりな甘えん坊で、とてもおしゃべりです。

さび猫ちゃん
ふじひとさん

返事を待っているように話しかけてきますし、私が返事をするとまた喋りかけてきます。じじ猫はこんなにおしゃべりではなかったので、違いに驚きました。

―じじ猫ちゃんとさび猫ちゃんとの違いで大変だったことはありましたか?

ふじひとさん

じじ猫はなんでも食べてくれる子だったのですが、さび猫は食が細くて心配でした。
ごはんを残すことも多くて、獣医師の先生に相談したこともあります。

―食に関して何か工夫したことはありますか?

ふじひとさん

ごはんを温めたり、お皿を変えてみたりして、少し改善しました。
獣医師の先生に、体調は問題ないから心配しなくて大丈夫と言われたので、気にしすぎないようにしています。

―その他、猫と暮らす上で気を付けている事はありますか?

ふじひとさん

さび猫がすごく怖がりなので、普段の生活で驚かせないように注意しています。

じじ猫とはいつも一緒にじゃれ合ったりしていましたが、さび猫に同じテンションでコミュニケーションを取ろうとすると怖がってしまうことがあるので、ふれ合い方には気を付けています。前の子と同じようにはいかないと意識しています。

猫との暮らしで嬉しかったこと

―猫との暮らしで嬉しかったことや、楽しかったことは何でしょうか?

ふじひとさん

特にさび猫ですが、迎えた当初は人にも慣れていなくて、なかなかふれ合うことができませんでした。そんなさび猫が少しずつ心を開いてくれたことは、とても嬉しかったです。
この子の怖いものが1つ減ったと実感でき、もっと愛情が湧きました。

少しずつ仲良くなっていく2人(ふじひとさんのXより)
ふじひとさん

あとは、家に帰ったときに玄関まで迎えに来てくれるときです。その日の疲れが一気に吹き飛びます!

―その瞬間ほど報われることはないですね……!

猫に帰宅をバレないようにするも、お迎えが嬉しかったふじひとさん(ふじひとさんのXより)

―最後に読者の方々へのメッセージをお願いします。

ふじひとさん

いつも、猫との暮らしを描いた日記を読んでいただきありがとうございます。うちの猫がこんなにも多くの人に愛されて、想われていることは、とてもありがたく、少しだけくすぐったい気持ちです。
今後も、さび猫のことやじじ猫との思い出を描いていければと思うので、これからも猫との日々を見ていただけたら嬉しいです!

―ありがとうございました! これからの作品も楽しみにしています!

ふじひと
イラストレーター・漫画家。猫との何気なく儚い日常を描いた漫画で人気を博す。主な著書に『じじ猫くらし』(2020年)、『じじ猫くらし2』(2023年)、『だいすきさがし』(2025年)、『ひび猫にっき』(2026年)(いずれもKADOKAWA)。
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