スマホでできる! 愛犬のかわいい写真の撮り方!

愛犬と暮らしていると、ついついカメラやスマートフォンを向けて写真を撮りたくなる方が多いのではないでしょか?
しかし、部屋の中だと暗かったり、外だと明るすぎたり、毎回上手に撮るのは難しいのがあるあるだと思います。

そこで今回は、スマートフォン(本記事ではiPhoneを使用)でもできる上手なワンちゃんの撮り方を解説します。

グリッドの設定をしよう!

グリッドとは、バランスよく写真を撮影するための補助線のことです。画面上に表示される縦・横の線や、その交点に被写体を重ね合わせることで、安定感のある写真を撮影できます。また、グリッドを活用することで、構図を決めやすくなります。

「設定」からグリッドの有無を選択できる

スマホレンズの特徴と注意する点

スマートフォンのカメラには、基本的に広角レンズが搭載されています。お花畑の中や素敵な建物の前など、広い範囲を写せる反面、いくつかの注意点があります。これを知っているだけで、写真の仕上がりが変わります。

端が歪みやすい

写真の四隅に被写体を配置すると、実際よりも引き伸ばされたように写ることがあります。ワンちゃんの体の一部が大きく見えやすくなるため、なるべく画面の中央付近、または上下左右の比率が6:4程度の位置に配置すると安心です。

被写体のゆがみが強調されやすい

スマホで被写体を近くから撮影すると、鼻が大きく写ったり、顔がゆがんで見えたり、実際の姿とは少し違って、バランスが悪く写ってしまうことがあります。目安として、被写体から30〜50センチメートルほど距離を取ると、自然な写りになりやすいです。

また、2倍ズームを使うのもおすすめです。肉眼で見たときに近い自然なバランスになり、より違和感のない写真に仕上がります。

被写体の近くで撮った場合。レンズに近い鼻が強調され少し不自然に見える
2倍ズームで撮った場合。ワンちゃんの顔がバランスよく写っている

工夫しないと背景がボケにくい

スマホの通常のカメラ機能では背景がボケにくいため、背景をぼかしたい場合は、ワンちゃんと背景の距離をしっかり取ることがポイントです。背景を10メートル以上離すと、スマホでもふんわりとしたボケ感を出しやすくなります。

また、「ポートレート機能」を使えば、F値(絞りの数値)を調整して背景をぼかし、ワンちゃんの存在をより際立たせることもできます。
ポートレートで撮影した後に写真を見返して、「やっぱり後ろに映っているドアも素敵だから、もう少しピントを合わせておけばよかった……」なんて、ちょっぴり欲ばりな気持ちが出てくることもありますよね。そんな時のために、ピントが合っている・いない、ボケ具合などを、撮影した後で調整できる機能があります。ただし、iPhoneでカメラを起動したときのデフォルトの「写真」で撮影した場合は調整できないので注意してください。

レンズの特性を上手に活かして、ワンちゃんの自然な可愛さを引き出しましょう。

ポートレート機能で背景をぼかした写真。していない写真と比べると、ピントが合っているワンちゃんの顔が強調されて見える
上の写真のボケ具合を調整した写真。ポートレート機能で撮影した写真であれば、あとからでもボケ感を調整できる

最初に撮りたいイメージ、構図を決めておこう!

画角のどこの位置にワンちゃんを入れるのか? 横向きなのか縦向きなのか? 背景はどのくらい写すのか?
写真を撮る前に、ある程度完成のイメージを作っておくことが大切です。
そのイメージに近づけるようにして、実際に画面を見ながら調整していきましょう。

「どんな表情や姿を撮りたいのか」「その写真でどんな物語を伝えたいのか」をしっかりとイメージして撮影に臨むことが、魅力的な一枚につながります。

スマホの機能が理解できたら、もうワンステップ!

犬の目線に合わせる

犬の目線の高さ・角度で撮ることをアイアングルといいます。プロのカメラマンもよく使うテクニックです。寝そべってワンちゃんの目線の高さに合わせて撮影すると、表情がしっかりと見られるようになります。ワンちゃんを動かすのではなく、飼い主さんが動いて、「この角度から見える表情が可愛い」と感じるところを見つけてください。

しゃがんでワンちゃんの目線から撮る
プロのカメラマンは、こんな姿勢で撮影することも

また、横顔で上を向いた「ワンちゃんの凛とした姿」などの目線を外した写真を撮るときは、無理に誘導するのではなく、少し時間をかけて、飼い主さんとの距離も保ちながら、ワンちゃんがゆったりとした気持ちになるのを待ちましょう。

好きなものを用意する

また、ワンちゃんが好きなおもちゃや、おやつ、携帯から流れる音、口から出す音、言葉(たとえば、「お散歩」「おやつ」「こんにちは」など)をいくつか用意しましょう。
ただし、ワンちゃんが好きすぎるものは刺激が強く、飼い主さんのもとへ引きつけすぎてしまい逆効果になります。そのため、刺激の弱いものから順番に、複数の選択肢を用意しておくといいでしょう。

キャッチライトを意識する

被写体の目に光が入ることを「キャッチライト」といいます。
特に窓辺などの自然光が入る場所で撮ると、瞳にキラキラと光が入り、表情が一層引き立ちます。自然光を利用して、ワンちゃんの写真を明るく魅力的に撮影しましょう。

自然光がワンちゃんの眼に入り、瞳が輝いて表情豊かに写る

光の選び方

横から入る光(サイド光)や、ワンちゃんの後ろ側からカメラに向かって入る光(逆光)を活用すると、毛に光が透けて入り、ドラマチックな雰囲気を演出できることがあります。
その際に、飼い主さんが白い洋服を着てレフ板(光を反射させ、明暗差を少なくする器具)の代わりになったり、白いラグを敷いたり、白いレフ板を購入・手作りして活用することもおすすめです。
また、「光が強すぎるかも」と感じたときは、被写体との間に白いリネンのカーテンや白のシーツなどを1枚取り付けると、柔らかい光を作ってくれます。

チョコレート色の毛がキラキラと輝いて見える

また、このようなドラマチックな写真に近づけるための明るさや色味の調整は、撮影後にスマートフォンに搭載されている編集機能を使って補正することもできます。

編集の仕方

※iPhoneの場合

1.iPhoneで写真アプリ を開きます。
2.写真またはビデオをタップして開きます。
3.「調整(下の写真の赤い丸)」をタップします。

編集前の写真

4.写真下のメモリを左にスワイプして、露出、ブリリアンス、ハイライトなどの調整できる設定を表示し、メモリを動かして調整します。

編集後の写真。「シャドウ」を使って調整をした

5.画面右上のチェックマークをタップして編集内容を保存するか、変更が気に入らない場合は画面左上の☓をタップしてから「変更内容を破棄」をタップします。
ヒント:設定項目の一番左の項目をタップすると、輝度と色が自動的に補正されます。

自動で補正をかけてくれる項目(赤い丸)

常にシャッターを切れる環境づくり

「ここなら、ワンちゃんと一緒に写っても大丈夫!」と思える空間をつくっておくことも、撮影をするときに大切にしてほしいことです。

「今、かわいい顔をしている!」と思ってシャッターを切りたいのに、後ろにごみ箱が写っていた……。そんな「あと一歩、残念!」な写真にならないように、室内で撮影するときは、背景に映り込む場所も確認してみましょう。リモコンやティッシュ、ごみ箱など、生活感が出やすいものが写り込んでいないかをチェックするだけでも、写真の印象がぐっと変わります。
外で撮影するときも、足元や背景にごみなどが落ちていないか、撮影前に少しだけ周りを確認してみましょう。それだけで、すっきりと美しい写真に仕上がります。

「この場所なら安心して撮影できる」と思えるお気に入りの場所を見つけて、ワンちゃんとの時間を楽しみながら、素敵な一枚を撮影してみてください。

おわりに

犬の集中力は持って5分ほど。長くても10分前後で撮影が終わるようにしてあげるとよいでしょう。

屋外での撮影では、必ずリードをつけて撮影しましょう。リードは、愛犬の安全を守る大切な「命綱」です。
また、高い場所での撮影には十分な注意が必要です。人間にとっては「それほど高くない」と感じる場所でも、小型犬にとっては非常に高く、落下などの危険につながることがあります。「ここで撮ったら素敵な写真になりそう」という気持ちだけで判断せず、愛犬が安全に過ごせる場所かどうかをしっかり見極めることが大切です。
撮影では、写真の美しさだけでなく、愛犬の安全を最優先に考えましょう。

最後に、撮り終わったら、必ずワンちゃんをたくさん褒めてあげてください。愛犬とのコミュニケーションを忘れずに、楽しい思い出を残してください。

【写真・文】
蜂巣文香(はちす・あやこ)
写真家。犬、猫、コンパニオンバードなどのペット写真をはじめ、手仕事やライフスタイルなどさまざまな分野で“伝わる”写真を日々撮影している。広告や雑誌、書籍、WEBなど幅広く活躍中。欧米を中心とした海外での撮影経験も豊富。愛犬雑誌「Wan」(緑書房)でもおなじみのカメラマンで、柴犬をモチーフにしたカレンダーシリーズ「しばいぬ(卓上)」「日本の柴犬(壁掛け)」「黒柴(壁掛け)」(緑書房)も毎年好評を博している。
Instagram:dogtionary_hachi

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