「いきもののわ」5月の特集では、いろいろな「動物にかかわるお仕事」を紹介していきます!
今回は、動物園の飼育員である中村さんに、1日の業務や就職までの経緯、この仕事を目指す人へのアドバイスなどをお聞きしました!

1日の業務について教えてください!
私の主な業務は、草食動物の飼育と、チームメンバーの働きやすい環境作りやキャリア形成のサポートです。
出勤後、朝礼をして当日出勤するスタッフの健康状態などを確認します。その後、飼育現場に行き、動物たちの怪我の有無や昨晩与えたごはんの採食量、うんちの様子などを観察して、健康状態や昨晩どのように過ごしていたのかを確認します。その後、寝室や運動場に変化がないかを確認してから動物たちを運動場に解放し、寝室や餌箱などの清掃をします。
昼休憩をはさんで、アミメキリンのおやつ体験などのアトラクション対応でゲストと交流します。その後、動物たちのごはん作りをして、15時30分ごろには動物たちを寝室に誘導し、運動場の清掃を始めます。
清掃が終わったら、飼育の記録として日報を書きます。その他にも、中長期計画の作成や未来につながる工事の計画立案、メンバーの勤怠管理、売上管理などを夕方に行います。


仕事のやりがいを教えてください!
動物たちの健康を守れることにやりがいを感じています。
動物たちは人と違い、喋ることはできません。そのため、体調の変化などは飼育担当者が気づく必要があり、日常的な観察や自分たちが持っている知識と経験、他園での情報などから判断しています。体調の変化などを確認した場合、その原因を考えて適切な処置をします。できるだけ早期に発見し、その場にあった対応ができてこその飼育担当です。

また、予防も大切です。その動物で起こりやすい疾病などがあり、普段からの小さな積み重ねで予防することができたりするので、動物たちの健康寿命を伸ばすことが飼育担当者としての腕の見せどころだと思います。
担当動物が元気に出産した子どもたちの成長を見守っているときにも、この仕事をしていて良かったと思えます。
どうしてこの職に就こうと思ったのですか?
大阪に住んでいたので、父と須磨海浜水族園(現在の神戸須磨シーワールド)や天王寺動物園などの色々な場所に行き、いきものを近くに感じることが多かった子ども時代を過ごしました。
中学生・高校生の頃には熱帯魚に興味を持ち、いつか自分で飼育したいと考えていましたが、当時は非常に高価で購入することができませんでした。そんなモヤモヤを抱えているなか、「個人で手を出せない動物や魚を飼育するために、飼育員になればいいやん!」という生半可な気持ちから、動物園の飼育員を目指すようになりました。

就職してからの事を教えてください!
そんな生半可な気持ちから始まった夢でしたが、やるからには本気を出そうと決めて現在に至ります。
これまで、先輩たちや担当している動物たちから多くのことを学びました。担当動物たちが死亡した際は、悔しさを感じ、「どうすればもっと早く体調の変化に気づくことができたのか」「どうすれば予防することができたのか」ということをよく自問します。そうすることで、同じ原因での死亡を減らしたり、長生きさせられる動物を増やせると考えています。
また、長生きさせるだけではなく、動物たちの繁殖も定期的に行い、飼育個体数の維持を行っています。これは、種の保存という、動物園が持つ大切な責務です。

この職を目指す学生さんに、アドバイスはありますか?
「動物が好き」は基本です。しかし、単に「動物が好きで動物に詳しい!」だけで務まる仕事ではありません。動物のことだけではなく、いろいろなことにアンテナを張ってください。
たとえば、地理や天候を知ることで、飼育環境を改善できますし、いろいろな動物園や水族館、自然公園へ行くことで、どんな見せ方の工夫がされていのるかを考えることができます。
また、自分が好きなことや得意なことをどんどん伸ばしてください。意外なことが役に立つ瞬間がたくさんあります。自分の好きなことに自信を持って真剣に取り組めば、飼育現場で活躍できると思います。
中村 和成(なかむら・かずなり)
アドベンチャーワールド 草食動物担当アニマルエデュテイナー
ホームページ:https://www.aws-s.com/
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