身近な野鳥の鳴き声図鑑【第2回】「ちぃー」の先にはかわいいメジロ

ちぃー。

街路樹の近くや、公園の木々の中から聞こえてくる、細くてかわいらしい声。
この声の印象は「チィー」とカタカナで表すより、「ちぃー」とひらがなのほうが合う気がします。

※この音声を屋外で再生すると、野鳥にとって「いないはずの鳥の声」を錯覚させ、大きなストレスの原因になります。必ず室内やイヤホンなどを付けてお聞きください

ミニ知識:目の周りが白いからメジロ

メジロは名前の通り「目の周りが白いリングで囲まれた」、スズメより小さな黄緑色の体をした鳥です。

体重は11グラムほどなので、単四乾電池1個分という軽さです。
甘いもの好きとして知られていて、ツバキやウメの花の蜜を舐めにやってきます。舌の先はブラシ状で、蜜を効率的に舐めとることができるようになっています。花の蜜に対応した体の持ち主だということがわかりますね。
花の前で待っていれば、比較的簡単に出会えます。

セミの大合唱の中から「ちぃー」を探せ!

草木の少ない冬であれば、もっと簡単に見つけることができますが、今は真夏。もともと、鳥たちはかくれんぼが上手なうえに、葉っぱが生い茂る木々の間から小さなメジロの姿を見つけるのは一苦労です。

刺すような日差しと、アスファルトの照り返しに負けそうになりながら、東京の雑司ヶ谷で路面電車を待っていると、ジュワジュワと降ってくるセミたちの大合唱のなかから「ちぃー」が聞こえてきました。

※この音声を屋外で再生すると、野鳥にとって「いないはずの鳥の声」を錯覚させ、大きなストレスの原因になります。必ず室内やイヤホンなどを付けてお聞きください

はじめに大きな声で「ちぃー」。その後も、小声で「ちちち」とおしゃべりしているようです。聞こえましたか?

音が教えてくれる景色

メジロたちがいる木陰は、基本的に真っ暗です。なので、葉の中に隠れるようにして枝から枝へ移動するメジロの黄緑色の体は、ほぼ真っ黒にしかみえません。
ですが、じっくりと目を凝らすと、暗闇の中でも「目の白いリング」が見える瞬間があります。
声とシルエットでアタリをつけて、特徴的な白い目を探してみてください。

観察ポイント:メジロの声が聞こえる場所

メジロは、街中の公園や住宅街の庭木など、季節を問わず見ることができる野鳥です。

冬の観察

ウメやツバキ、サクラなどの花が咲く時期は、蜜を求めて明るいところに出てくるので観察に最適です。

夏の観察

夏は、スズメのように人目のつくところへ出てくることは少なく、茂った葉っぱの中に隠れている印象です。「ちぃー」というかわいらしい声を拾う意識で探してみてください。

では最後に音クイズ!
どこにメジロは隠れているでしょうか?

※答えは下へ
※この音声を屋外で再生すると、野鳥にとって「いないはずの鳥の声」を錯覚させ、大きなストレスの原因になります。必ず室内やイヤホンなどを付けてお聞きください

おわりに

鳴き声などの音を知ると、いつもの風景にまた違った情報を書き足せるような気がします。もしかすると、同じ場所でも、違う季節に訪れてみたら違う音が聞こえてくるかもしれません。

さあ、次はどんな音が聞こえてくるでしょうか。そして、どんな新しい景色を見せてくれるのでしょうか。みなさんも、日常の音に注目してみてください。

【クイズの答え】
答え:6秒あたりの「ちゅぃ」
もう一度確かめてみよう!

【文・イラスト】
くますけ
子どもたちに自然の楽しさをやわらかく伝える専門家。自然ガイド歴17年。関東平野の真ん中で筑波山を眺めながら、すくすくと育つ。20代最後の挑戦で、体験型環境教育を実践するホールアース自然学校へ転職。柏崎・夢の森公園での勤務を経て独立。くだけた説明が行政・企業・先生から好評。おうち時間が増えたのをきっかけにイラストを描き始め、公園や庭で見られる自然の発見や誰かに言いたくなる話をSNSで発信している。著書に「エナガの重さはワンコイン」(山と渓谷社)。
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